【インタビュー】
「レーシック」という視力矯正の方法があることは、近眼の人であれば一度は聞いたことがあるのではないだろうか。近年、著名なスポーツ選手や芸能人で受ける人が増えていることも、レーシックが広く知られるようになってきた理由の一つだ。だが、眼を手術するとなると、恐怖感の方が先立ち、勇気が出ない人が多いのも事実。そこで、全国5カ所でレーシック専門クリニックを開く「神戸クリニック」の運営を手がけるインターナショナル・メディカル・ビジネス代表取締役社長兼CEOの小谷野宣之氏にレーシック治療の歴史と課題についてうかがった。
――レーシックという治療法はどのような経緯で開発され、日本ではどのくらいの歴史があるのでしょうか?
小谷野宣之氏(以下、小谷野氏)「そもそも屈折矯正手術というのは、およそ40年前に旧ソ連で開発された治療法で、角膜にメスで切れ目を入れて屈折をかけるRKという手術が一般に行われるようになりました。その後レーザーで角膜を削り、形をかえる方法がアメリカで開発され、1990年にギリシャで初めてLASIKが行われました。屈折矯正手術では、基本的には角膜を加工することによって光の入り方、焦点の合わせ方を調節し、見え方を矯正するというものです。本来は筋肉の働きによってその調節ができているのですが、何らかの原因によってそれができにくくなり、近くが見づらくなるのが老眼。レーシックの場合、エキシマという熱を発生させない紫外線のレーザーを使うのですが、これがコンピュータライズされることによって、ミクロン単位の作業ができるようになったことが、レーシックが普及する主要因になったと思います。アメリカではFDA(米国食品医薬品局)がエキシマレーザーを1995年に認可しており、日本では厚生労働省が2000年に認可しています。それ以前は、医師の個人輸入に限っては使用が認められていましたので、一部の大学や診療所の医師などが1997年頃から使用はしていました」
「私ども神戸クリニックが始めたのは2003年ですが、当時の症例数は全国で年間4万程度でした。症例というのは1眼ずつ数えますので、当時では年間2万人程度の方が受けていたことになります。今では、2008年のデータでおよそ45万症例、つまり22万5,000人程度の方が手術を受けるまで広まっています」
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