常に持ち歩く携帯電話は、"マネー"との親和性が高い。たとえば、おサイフケータイでSuicaやEdyなどの電子マネーを利用している人は多いだろう。日常的にオンラインバンクを利用して携帯電話から各種銀行サービスの処理をしている人もいるはずだ。WebMoneyを携帯電話で便利に利用できるサービスも整ってきた。

そこで本企画では携帯電話とマネーサービスとの関係に着目し、3回にわたってさまざまなサービスの便利でお得な利用法を紹介する。初回はまず、携帯電話やインターネット向けのプリペイドカードを取り上げる。

通常契約でも使える携帯電話のプリペイドカード

まず、携帯電話の利用料金を支払うためのプリペイドカードについて見てみよう。携帯電話用プリペイドカードは各社から販売されており、NTTドコモが「モバイラーズチェック」、KDDIが「ぷりペイドカード」、ソフトバンクモバイルが「ソフトバンクプリペイドカード」という名称となっている。利用方法は各社共通だ。プリペイドカードを購入し、携帯電話から「1400」にダイヤル。ガイダンスに従ってプリペイドカード裏面のカード番号を入力すると、カードの残高が携帯電話に反映される。

携帯電話各社のプリペイドカード

カードの裏面を削ると現れるカード番号を電話で入力する

これらのプリペイドカードはプリペイド端末向けのシステムだが、実はドコモとKDDIのプリペイドカードは通常契約の携帯電話にチャージして利用することもできる。ドコモの場合は基本使用料や通話料金の請求時にチャージ分が差し引かれる。KDDIの場合は通常の料金とプリペイドカードのチャージ分は別に計算され、相手の電話番号の前に「1401」をつけて発信した場合のみプリペイドカード側から通話料金が差し引かれる。

金券ショップでお得にプリペイドカードをゲット

これらの携帯電話向けプリペイドカードは額面通りの価値しかないため、定価で購入する限り、"通常の支払い方式よりお得になる"ということはない。しかし、金券ショップで額面より安く売られていることがあるので、そうしたショップを利用すれば、額面と購入価格との差額分だけ電話料金を安くすることはできる。特にドコモの場合は、プリペイドカードのチャージ分がそのまま請求額から差し引かれるため、プリペイドカードを利用しやすい。

筆者の購入例を参考に示すと、3,000円分のドコモのモバイラーズチェックを2,850円で入手することができた。この場合、150円お得になったことになる。必ずしも金券ショップに欲しいプリペイドカードの在庫がある保証はないが、少しでも得をしたい人は時々金券ショップをのぞいてみるといいだろう。

インターネット向け電子マネーも携帯電話で利用可能

「WebMoney」や「BitCash」のようなインターネット向けプリペイド電子マネーにも、携帯電話で利用可能なものがある。携帯キャリアの公式サイトに登録されていない一般サイトでの決済手段として、こうしたインターネット向けプリペイド電子マネーが利用されている。中でもWebMoneyは、携帯電話でも利用できる決済サイト「ウェブマネーウォレット」を使って、決済を携帯電話だけで完結できる。

携帯電話で見たウェブマネーウォレット

銀行からのチャージにも対応する

ウェブマネーウォレットのWebサイトでは、プリペイド残高の管理やチャージが行える。ウォレット自体は誰でも無料で作成できるが、決済を行うためにはあらかじめウォレットにマネーをチャージする必要がある。チャージする方法は、コンビニエンスストアなどで購入するプリペイド番号を用いるほかに、ネットバンクからチャージすることも可能だ。もちろん金券ショップでWebMoneyを安く手に入れられれば、それをウォレットにチャージしておくこともできる。

携帯サイトでWebMoneyを使う時には、支払い方法としてウェブマネーウォレットを選択すると、ウォレットに登録した残高から支払いを行うことができる。残高が不足していると決済ができないので、事前に残高を確認しておこう。通常WebMoneyを使うときは、そのつどプリペイド番号を入力する必要があるが、ウォレットにあらかじめ残高を登録しておけば、プリペイド番号を入力する手間が省けて便利だ。

ウェブマネーウォレットでの支払い画面

ウォレットから着メロの金額が差し引かれる

次回は携帯電話で利用できるネット銀行の概要や、便利でお得な活用方法などを紹介する。

(吉川英一/K-MAX)