設置スペースを取らないコンパクトなPCがいいけど、地デジ放送もBlu-rayもじっくり快適に楽しみたい。そんな小型さと高性能さという、相反するふたつをみごとに両立しているのが富士通の2009年夏モデルのひとつ「DESKPOWER F/D90D」。さわやかな雰囲気を持ちながら、高い性能を秘めていると多くのユーザーが満足できる液晶一体型PCだ。

評価機の主な仕様 [CPU] Intel Core 2 Duo P8700(2.53GHz)   [メモリ] 4GB   [HDD] 1TB   [光学ドライブ] Blu-ray Disc   [グラフィックス] Mobile Intel GMA 4500MHD(チップセット内蔵)   [ディスプレイ] 19型ワイド(1,440×900ドット)   [TV機能] HD対応地デジチューナー   [サイズ/重量] 約W465×D211×H391/約11kg   [OS] Windows Vista Home Premium SP1   [店頭予想価格] 220,000円前後

基本性能を底上げしてBlu-rayも搭載

富士通の「DESKPOWER F」シリーズは、一見すると液晶ディスプレイにように見えてしまうスリムボディに、デュアルコアCPU、地デジチューナーと旬なパーツを組み合わせ、常に売り上げランキングの上位に食い込んでいる人気機種だ。丸み帯びた可愛いデザインと清潔感のあるカラーリングで女性にもピッタリと、幅広いユーザーの支持を集めている。

その「DESKPOWER F」シリーズの2009年夏モデルでは、CPUにCore 2 Duo P8700(2.53GHz)と春モデルよりも強化され、メモリも2倍、今回試用した最上位モデルの「DESKPOWER F/D90D」ではBlu-ray Discドライブを標準搭載とスペックの底上げが行われている。なお、夏モデルはすべて19型ワイド液晶を搭載しているが、春モデルとして発表された16型ワイド液晶採用の「DESKPOWER F/C50T」も継続して販売される。

スロットインタイプのBlu-ray Discドライブを搭載。ディスクの取り出しは正面のセンサーで行える

右側面にはUSBやメモリカードスロット、B-CASカードスロットなどが備わっている

スタイリッシュな見た目だけではなく、左右80度に回転できるスイーベル機能に後ろに15度動かせるチルト機能、上下に20mm動かせるハイト機能を備え、利用環境に合わせて見やすい位置に調整しやすいという魅力も健在だ。さらに、マウスとキーボードはワイヤレス仕様となっており、配線が必要なのはACアダプタとテレビのアンテナ線のみ。無線LANも内蔵しているので、LANケーブルも不要だ。ケーブルをスッキリとできるのは液晶一体型PCの大きな強みといえる。動作音については、冷却ファンは常に動いている印象だが、排気口を背面上部に配置しているため、正面からはほとんど音が気にならない、うまい作りになっている。

土台部分には左右80度回転できるスイーベル機能を備える

背面のネジを付け替えれば、高さの変更も可能だ(2段階)

TVアンテナ入力やACアダプタの接続コネクタは背面の下部に集中。カバーを付けて配線をスッキリさせられるのが便利