――先ほどあげた画集「LA MADONNA」ですが、4月29日(水曜日)から5月10日(日曜日)まで、「青山 GoFa」で開催予定の個展、原画&ジュエリー展『LA・MADONNA』にて先行発売されるそうですね。個展では、描きおろしイラストの展示、クリィミーマミの商品展示etc.を予定されているそうですが、サイン会もなさるとか。

「会場にて画集を購入された先着100名様に、5月9日(土曜日)のサイン会の整理券をお渡しして、当日は画集と整理券を御持ちいただきます」

――会場で高田さんの絵を買うこともできますか?

「そのために、これから小さい絵を描きます」

2009年Valentine Card描き下ろし「ハートの贈り物」

――ちなみに、海外での初めての原画展は、1992年4月に香港で催されたものだとか。

「香港の方々は日本のアニメとか、すごく好きなんですけど、一次情報が全然ないので、原画はとても喜ばれましたね。2日間の展覧会で1日6,000人来ました(笑)」

――キャラクターデザイナーやイラストレーターを目指す若いクリエイターが高田さんのようになりたいと思ったら、どんな修行をすればいいんでしょう?

「こんなのを創りたいと思っているだけでなく、まず形にすることですね。絵を描くなり、マンガを描くなり、まず表現することですね。あらゆる創作についてですが、先ずほかの人に見せられる形にして、きちんと評価を受ける事です」

――ところで、2003年の春にはジュエリーデザインに目覚められたそうですね。

「妹にアートクレイシルバーの講習会があるのを聞いて。純銀入り粘土なんですけど、手で造型して焼くと、結合材の粘土が焼消してしまって、99.9%の銀になるんです。素人でも入りやすいものでした。思い描いたイメージを形にして身につけられることが、すごくおもしろくて。今は、ワイヤーワックスで自由に絵を描くように形を作ったり、ハードワックスを削り出したりして造形しています。学校に通って本格的に彫金も習ってます」

高田明美さんがデザインして創り上げたジュエリーの数々

――キャラクターデザイナーにしてイラストレーター、そして時々ジュエリーデザイナーでもあるという高田さんのお仕事に共通する想いというのは、どのようなものでしょう?

「私が想い描く幸福な世界観をほかの人にも受け取ってほしいんです。絵なら大切にながめてほしいし、ジュエリーなら身につけて世界を共有してもらえたらいいなと」

――最後に、さしあたっての個展や画集のほかに、現時点での活動の予定があれば教えてください。

「私の仕事の基本のキャラクターデザインでは、2週間に1回、定例で企画会議を持っています。7月に大きな海外イベントに出る予定があるので、"そのときに、なんらかの形で発表したいね"って」

――ありがとうございました。

撮影: 中村浩二
取材協力: La Maison ensoleille table|Shop