【インタビュー】

TVアニメ『グイン・サーガ』、2009年4月放送スタート - メインキャスト陣が語る一大英雄譚の魅力

 

2009年4月5日より、NHK BS2にて放送開始となるTVアニメ『グイン・サーガ』。原作小説が4月には126巻目を数えるという一大英雄譚が、満を持してのTVアニメ化を迎えるにあたり、今回はメインキャスト陣が語る本作の魅力について紹介しよう。


メインキャストが語るTVアニメ『グイン・サーガ』

今回のインタビューは、第7話のアフレコ終了後に行われたもので、主人公・グインを演じる堀内賢雄をはじめ、リンダ役の中原麻衣、レムス役の代永翼、イシュトヴァーン役の浅沼晋太郎、スニ役の矢作紗友里、ナリス役の内田夕夜、アムネリス役の渡辺明乃、アストリアス役の石井真といった8名が参加。番組の見どころなどを語ってくれた。


――ご自分の演じるキャラクターについて教えてください

堀内賢雄「栗本先生の大人気作品に出られることはすごく光栄でありますし、誇りに思っております。監督ともいろいろと話したのですが、グインはどこか孤高なところがありますし、気品もある。そして、悲哀もあるし、哀愁もあるので、あまり頑張りすぎずに、そういったグインのキャラクター、気品や大きな包み込むような優しさを演じられればいいなと思っております」
中原麻衣「リンダは、パロのお姫様ということで気位が高いせいか、いろいろなことに首を突っ込みたがります。自分で行動したがったり、グインを見ても動じないといったところがあるなど、年相応な見た目にしては大人びた印象の子です」
代永翼「レムスは、唯一生き残ったパロの王子ということで、しっかりしているのかなと思っていたのですが、パロという国がとても繁栄していて、お父さんお母さんからすごく可愛がられて育ったということもあってか、姉のリンダとは正反対のすごく気弱で、なかなか自分から行動せず、いつもリンダの影に隠れて守ってもらっているようなところがあるので、演じている僕自身が『レムス、しっかりしろよ。姉を守るのが普通じゃないのかな』などと思っています。でも何かそれがレムスの良さであり、優しさがあるからこそ、お姉ちゃんと一緒に上手くやっていけるし、いろいろな人ともすぐに仲良くなっていくという、お姉ちゃんとはちがった一面を持った子だと思います」
浅沼晋太郎「イシュトヴァーンは、スニとともに、この番組の"陽"の部分を担当していると、僕は勝手に思っています。飄々としていて、ストレートに物事を言うんですけど、どこまで本気で言っているのかわからない。たとえば勝負の勝ち負けも、こいつはワザと負けたのでは? と深読みできてしまうようなキャラクターです。謎が多いキャラクターですが、あまり深く考えるとイシュトヴァーンの陽気さがあまり出せないので、難しいと思いつつも、すごく面白いキャラクターだと感じています」
矢作紗友里「スニは、セム族という種族の中のラク族という部族の長老の孫娘です。グイン一行の中では、一人だけ人間の言葉をしゃべれなくて、リンダにちょっとずつ教えてもらいながら、みんなとコミュニケーションをはかっていくという女の子です。今後、しゃべれるようになれたらいいなと思います(笑)」
内田夕夜「ナリスは、リンダ、レムスの従兄弟にあたり、パロの王位継承者の一人で、クリスタルパレスのクリスタル公の公爵という、爵位を持っています。ある意味、パロという古い歴史を持った国を代表するカリスマ的な男であり、歴史によって洗練された部分と、歴史によって逆に溜まっていった暗部というか魔というか、そういう部分を同時に持っている男です。ただし、言葉と心情が裏腹なことが多いような、ちょっと謎めいたキャラクターだと思っています」
渡辺明乃「アムネリスはモンゴールの公女なのに、自分で白騎士隊を率いて戦場に出ていって戦う人です。まだ世間知らずで、周りの人がいないと何もできないというか、そんな危うさがアムネリスなんだな、と思います」
石井真「そんなアムネリス様を大好きなアストリアスは、とにかく勇猛果敢で、『ゴーラの赤獅子』と呼ばれています。とにかく猛者なんですが、実は無謀で、青臭い兵士なんでしょうね。おそらく人の上に立つのは向いていないです(笑)。勇ましさゆえの滑稽さが、このキャラの醍醐味なんだと思います。アムネリス様に対しては中学生のような恋愛感情を燃やしてみたりとか、自分の思うがままに生きる、ある意味一番自由なキャラなんじゃないかなと思っています。そういった自由な部分を演技に活かしていきたいです」


――7話まで収録を終えた感想をお願いします

堀内「僕は第1話目を頑張りすぎたというか、ちょっと張り目で、グインが"ヒーロー"みたいな台詞回しをしてしまったので、そのあたりを監督と話して、現在ではだいぶ抑え目になってきて、気品や大きな優しさを感じさせる主人公になっています。考えれば考えるほど、グインは魅力的で、たとえばリンダやレムスのことを名前ではなく「子どもたち」と呼んだり、イシュトヴァーンを「傭兵」と呼んだり……。何か、僕が小さいときにこういう人いたなっていう感じがすごくするんですね、とにかく『逃げるな、弱音を吐くな、前に進め』と、前に行かない限りは何も残らないぞというところが、僕にとってすごく懐かしさを感じさせます。完成試写を観て、感動して、鳥肌が立ったのですが、作品に対する本気度がすごく肌で感じられたんですよ。そういう作品に携わることができたことは、僕としてもうれしいことなので、ぜひヒットしてもらいたいという気持ちで一杯です」
中原「ようやくレムスのヘタレに慣れてきました(笑)。一番最初に『リンダ待ってよ~』という台詞があるのですが、本当に置いていこうかと思ってしまいました(笑)」
代永「『グイン・サーガ』のHPで予告トレーラーを観させていただいたのですが、TVアニメというよりも、一本の劇場版の作品というくらいのクオリティの高さで、それくらいキャストも、スタッフの皆さんも力がこもっている作品だと思います。家に帰るたびに一回は絶対に観ているのですが、観すぎだよっていうくらい本当に楽しいです。収録も、話が進んでいくたびに、この次はどうなっていくんだろうって、毎回ドキドキしています。リンダ、レムスはこの後どうなっていくのか、この先グインワールドはどうなっていくんだろうっていう期待がすごく高い作品です。栗本さんが書かれている『グイン・サーガ』の物語をそのままアニメにした感じが出ていると思うので、そこを楽しんで観ていただければと思っております。レムスは、自分が演じている役ですが、『もうちょっとしっかりしろよ』って思いながら観てますね。走るところでも『どうしてお前はそんなにすぐに疲れて弱音を吐くんだ、男の子だろっ』ていうくらい、イラッとします(笑)。後半はちょっと変わってくると信じて、楽しみにしつつ頑張っていこうと思っております」
浅沼「レムスがイラっとする話はもういいですか? まあ、僕もイラっとしているんですけど(笑)。イシュトヴァーンは飄々としているというのは先ほども言ったのですが、この作品が1979年から書かれているということで、出演者の多くは自分より年上の作品なんですよね。僕はかろうじてこの作品より早く生まれているのですが、イシュトヴァーンは日本で最初に描かれた男のツンデレかもしれません(笑)。リンダに対してどう思っているのかわからないし、スニのことも『猿だ猿だ』みたいに言いながらも相手をしたり、グインに『おい傭兵』なんて呼ばれて頼まれごとをされても『やれやれだぜ』とボヤきながらちゃんとやる。何だこのツンデレはと思いながら、そういった意味ではすごく人間的なところが溢れていて、『男らしく』もあり、『可愛らしさ』もありで、演じていてすごく楽しいです。イシュトヴァーンが関わる人たちに対してどう感じているのか、そしてどう思われているか、そんなセリフにないところも楽しんでいます」
矢作「スニは人間語をしゃべらないので、そんなに毎回セリフが多いわけではありません。なので、もうちょっとしゃべりたいです。みんなに話しかけても、セム語では全然通じなくて、特にイシュトヴァーンには『何言っているんだ、コイツ』みたいなリアクションをされるので、こっちも『何で伝わらないのバカ!』という勢いで、スニも言い返したりするんですけど……。グインは、スニが一言二言しゃべったら、セリフ三行分くらいの勢いで、全部説明してくれるので、何てありがたいんだろうと思ってます(笑)。みんなとワイワイと楽しく会話できる日が来たらいいなと思いながら、今日も収録が終わってしまいました」
内田「僕も第1話の試写を観せていただいたのですが、本当に『グイン・サーガ』の「サーガ」というのに恥じない出来だと思いました。僕らは一本の作品において、絵が出来上がって、ある程度音楽も出来上がった状態で、声を当てるという作業をするわけですから、それまでに出来上がってきているものに恥じない仕事をしなくてはいけないというプレッシャーを感じました。できるならば、125巻まで行きたいと思うくらいにすばらしい作品だと思います。イラっとされている方とか、人間語がしゃべれない方とか、いろいろいらっしゃいますが、物語が進んでいくうちに、それぞれがドンドン変わっていって、ドンドン花開いていきます。今は今で楽しんで、そしてまた今と変わっていくものを、花開いていく様を、楽しんで観ていただけるのではないかと思っております」
渡辺「アムネリスは本当にこれでもかというくらい小難しいことばかり言っていまして、大変です。本当に絵がきれいで、状況がすぐにわかるので、お芝居も作りやすいです。現場は、初登場のとき代永君に『リンダは予知とかができるんだろ、レムスは何ができるんだい』って聞いたら、『人をイラっとさせることができます』と返ってきて(笑)、そういう話をしたりして、キャイキャイとしています。ボクらみたいな若手がいて、そしてベテランの先輩方がたくさんいらっしゃっるので、お芝居も、勝てることはないかもしれないけど、せめて歩み寄れるくらいには頑張らないとなと、身も引き締まる思いです」
石井「僕は途中から参加させていただいたのですが、ここまで進んでしまうと、入り込むのが難しい状況になっているのかな? なんて思っていたら、意外に暖かく迎えてくださって、(堀内「そんな意地悪じゃないから(笑)」)、すぐに溶け込めたという感じが……、溶け込めてます? 大丈夫ですか? いろいろ恥ずかしいことを現場でやっているのですが、すごくいい現場だと思っています」


――放送を楽しみにしているファンの方へ、番組の見どころやメッセージをお願いします

堀内「本当に満を持して、今までアニメ化したかったのにできなかったのだとは思いますが、それがこうやってアニメーションになって、動きがついて、放送できるというのは、僕にとってもうれしいことですし、先生のファンの方もそうだと思いますので、一所懸命、みんなですばらしいものを作っていきたいと思っています。125巻まで小説があるので、そこまで続けられるように皆さんのお力を借りまして、頑張っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いします」
中原「『グイン・サーガ』がアニメ化されますよといわれるまで、この作品については恥ずかしながら知らなかったのですが、演じさせていただいて感じるのが、1979年からずっと続いている作品なので、自分が生まれ育ってきたものとはちがうものが描かれていると思うんですよ。その当時に流行っていたこととか、問題だと思われていたことを描かれていると思うので、ただ物語を追いかけていくだけではなく、その当時に何があったのだろうとか、その当時の人だったらどういうことを考えるのだろうということをいろいろと考えながら演じさせていただいております。『グイン・サーガ』のファンだよという方は、きっと当時から読んでいらっしゃる方が多いと思うのですが、そういう方たちがアニメを観て、『これも一つの形のグイン・サーガだな』って思ってもらえるようなアニメになればいいなと思いますので、ぜひ応援してください。よろしくお願いします」
代永「たぶん観てくださる方も、演じている僕らも、毎話毎話、本当にどうなっていくんだろうっていうくらい、原作の持ち味とアニメ化による雰囲気がうまく合わさっています。現代に甦った新しい『グイン・サーガ』として観ていただくのもすごくありがたいですし、原作からずっと読んでいた方も、今回のアニメを観ていただいたら、本当に納得できるぐらいの素晴らしい出来になっていると思います。文字から出てくる言葉と、実際にテレビを観て味わえる臨場感というものはまったく違うと思いますので、そのダブルでドキドキしていただければいいなと思います」
浅沼「7話のまさかのお色気シーンとアストリアスのおもしろシーン。本気だからこそ面白いシーンを期待してください(笑)。第1話のプレミア上映を観た限りでは、とにかく音楽がすごいんですよ。観ていた人みんなの鳥肌がたったはずです。キャラクター個々の運命や生き様といったミニマムなところから、国というマキシマムなレベルまで、同時に動いていって、それがどう変わっていくのかというところが見どころです。本当にテレビで放送されるアニメなのかと思うぐらいスケールが大きい、本当に本気の作品だと思うので、ぜひオンエアを観ていただきたいですし、DVDが出たらDVDでも何度も観てほしい作品だと思います」
矢作「本当に、絵がきれいで、私も今からオンエアをすごく楽しみしているのですが、スニ的には、みんなのマスコットになれるように、愛されるキャラクターになれるように、頑張ってますので、みなさんぜひ観てください」
内田「愛読者の方と視聴者の方の間にはギャップが必ずあるかと思いますが、作品自体は、先ほど(堀内)賢雄さんがおっしゃったように、気合を入れて作られていますし、出演者、スタッフを含めて、誰一人として原作を傷つけようとか、そういうことは思っていないし、より素晴らしい作品を作りたいという気持ちを、胸を開けて見せてあげたいくらいに、みんなが持っていると思います。第1話から観ていただけば、皆さんも『グイン・サーガ』という時代を生きた1人になれると思うので、ぜひ第1話から観ていただければと思います」
渡辺「キャラクター1人1人が魅力的で個性も立っているので、どのキャラも印象が強く、すぐに覚えられると思います。原作が自分よりも年上で、今こうして26になった渡辺明乃が、そういう作品で強いお姫様をやれるんだっていうのが感慨深かったり、逆に言えば、それほど前からはじまっている作品なのに、今こうしてアニメ化しても、まったく錆びることがないというのがすごいなって、名作は名作なんだなって思います。125巻まで集めるのは大変かと思いますが、とりあえずアニメのところまで買ってみようかなと思ってくれたりとか、そういう風に世代を超えて、『グイン・サーガ』で繋がっていければいいなと思います。これからも頑張ります。あと、アストリアスはちょっと使えないと思います(笑)」
石井「僕もアストリアスはちょっと使えないと思います(笑)。肉厚な、すごいしっかりとしたストーリーがある物語なので、少しでもこのテイストに添えるように芝居をしていきたいと思います。本当に変な風に汚したくないので。あと、観ている人たちがこのアニメを通して、もう一回原作に立ち返る、あるいは初めて原作を読んでみたいと思う、そういった『グイン・サーガ熱』のようなものを、一大旋風を巻き起こすぐらい、皆さんに伝えたいと思っていますので、よろしくお願いします」

――ありがとうございました


TVアニメ『グイン・サーガ』は、NHK BS2 衛星アニメ劇場にて2009年4月5日(日)より毎週日曜日よる11時29分、放送開始。

■TVアニメ『グイン・サーガ』おもなスタッフ
原作 / 栗本薫◆監督 / 若林厚史◆シリーズ構成・脚本 / 米村正二◆キャラクター原案 / 皇なつき◆キャラクターデザイン・総作画監督 / 村田峻治◆コンセプトデザイン / 大河広行◆色彩設計 / 甲斐けいこ・篠原愛子◆美術監督 / 東潤一・平柳悟◆美術設定 / 松本浩樹・高橋武之◆美術背景 / スタジオ・イースター◆撮影監督 / 久保田 淳◆編集 / 岡祐司◆助監督 / ヤマトナオミチ◆音響監督 / 明田川進◆音楽 / 植松伸夫◆アニメーション制作 / サテライト◆オープニングテーマ / 「グインのテーマ」◆エンディングテーマ / カノン「Saga~This is my road」◆製作 / Project Guin

■TVアニメ『グイン・サーガ』おもなキャスト
グイン / 堀内賢雄◆リンダ / 中原麻衣◆レムス / 代永翼◆イシュトヴァーン / 浅沼晋太郎◆スニ / 矢作紗友里◆ナリス / 内田夕夜◆アムネリス / 渡辺明乃◆アストリアス / 石井真◆マリウス / 阿部敦◆スカール / 岩崎征実◆ヴァレリウス / 藤原啓治
(C) 栗本薫/天狼プロダクション/Project Guin

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