第1弾、第2弾と好調な滑り出しをみせるアイドルマスターCDの新シリーズ「MASTER SPECIAL」。その第3弾となる「THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03」が4月1日に発売される。

4月1日リリースされる「THE IDOLM@STER MASTER SPECIAL 03」のジャケットイメージ。これまでと同様、ジャケットはリバーシブル仕様となっている。詳細はこちらのページを参照

第1弾、第2弾に引き続き、マスコミ向けの「アルバム試聴会」が開催され、第3弾「MASTER SPECIAL 03」に登場する如月千早役の今井麻美と我那覇響役の沼倉愛美が、それぞれが歌う楽曲を中心に、レコーディングの様子やPSP『アイドルマスターSP』、さらにはライブツアーの話などを語ってくれた。765プロのアイドルと961プロのアイドルの邂逅という記念すべき本作。彼女たちのアルバムにかける想い、そしてメッセージなどをお伝えしよう。

如月千早役の今井麻美(右)と我那覇響役の沼倉愛美(左)。2人のポーズは「サーターアンダギー」をイメージした「○」

なお、「お茶会」形式で行われる試聴会には、我那覇響からの差し入れということで、沖縄名菓「サーターアンダギー」が用意された……。

続いて「△」

そして「×」


如月千早「arcadia」

今井「この曲を最初にいただいたとき、激しい曲調だったので、"人間の魂の叫び"みたいなものを歌っているのかなって思っていたのですが、実際にレコーディングに取りかかると、なかなかうまく収録が進まなかったんですよ。ツルッと終われたらカッコいいなって思って準備していたのですが、全然そんなに甘くなくて……。私が思っていた完成予想図が全然甘くて、スタッフさんから『この曲はそういう風に歌うんじゃないんだ』と言われるんですが、最初は全然わからなくて、かなり苦労しました。『優しく歌ってくれ』って言われるんですが、その"優しく歌ってくれ"の意味がどうしても身体の中に入ってこなくて、どういうことを言っているんだろうと少し疑問を持ちながら歌っていたのですが、とにかく悔しかったんですよ。いい曲をいただいているのは肌身に染みてわかっていたし、曲調もすごく好きなものだったし、千早にも、そして今井麻美にもすごく合っていると思ったし、歌詞を作ってくださった方、曲を作ってくださった方からの愛情もすごく感じていたんです。でも、その愛情に応えたくて、頑張れば頑張るほど、なかなかうまくできないというのが、本当に悔しくて、すごい大声で叫んじゃったんですよ。あまりにも悔しくて、このままじゃダメだと思って。とにかくこのままじゃ絶対にダメだって思って集中していたときに、一言、『もっと神秘的で、神託を背負った巫女のようなイメージで歌ってくれ』って言われたんですね。もうそこからして、私の考えていた歌のイメージとちがっていたんだって、ようやくそのときになって気付きまして、あらためて自分の世界にガッと入って、歌と向かい合いながら、どういうことなんだろうって考えたんですよ。私は最初、人間が"arcadia"、理想郷を目指して手を伸ばしている歌だと思っていたんですね。それがまず大間違いだったんですよ。歌っている如月千早は、すでに空に舞い上がっていて、さあ一緒に飛ぼうって、空から手を差し伸べている歌なんだって思った瞬間、"優しく歌ってくれ"の意味がわかったんですよ。あんな雪解けを感じたことって、これまでの人生でもそんなにないというくらいに、サーって解けていったんですよね。それで一気に集中して歌ったら、『それを待っていたんだよ』って。もう申し訳ない気持ちと、ホッとした気持ちが入り混じって、久々にトリップした感覚というものを味わうことができました。本当に叫びましたね、信じられないくらい。もっとスマートにカッコよくできたらよかったんですけど。でも、もがき苦しんだうえでこの曲が生まれたっていうことが、私にとってはまた一歩成長できるキッカケになるんじゃないかなって思いながら歌いました。楽曲に関しては、カッコよさと美しさ、優しさと怖さ、そして自然の驚異だったりとか、そういったものがすべて内包されている気がして、それを自分の歌声で表現できてたらいいなと思っています。千早が飛べって言ったときに、聴いてくださっている人の気持ちも一緒に空までパッと持っていけたらいいなって。ライブなどでも歌う機会があるかもしれないので、そのときには一体感みたいなものが感じられる曲になるんじゃないかなって思って、すごくワクワクしています」


我那覇響「Next Life」

沼倉「この曲をいただいたときは、まだオケがすべて完成していないときだったのですが、曲の長さが6分超えというのを見て、『えっ』て思い、歌詞を見て、また『えっ』て思って、何回も聴いてはじめて、こういう曲なんだなっていうことがわかったのを覚えています。『これははたして歌なのだろうか?』っていう気持ちもあったのですが、こういう曲なんだなって思いながら、自分の中に染み込ませることで、響として歌えるようになるだろうって、ずっと曲を聴いていました。収録したときは、もう少し静かな感じだったのですが、出来上がった曲は、声に加工が入っていたりして、すごいことになってました(笑)。収録のときは、もらったオケのとおりに静かな感じで、ちょっと抑え目に歌ったのですが、歌詞の『離れていく』とか『覚えていたい』の最初の文字を吐き捨てるように歌ってと言われたので、これでいいのかなって思いながら歌ったのですが、完成したものを聴くと、なるほどという気持ちがありますね。アイマスでこういう曲を歌うことになるとは思っていなかったので、すごく驚いたのと同時に、こうやって曲の世界が広がっていく中で、ある意味、その先頭に立てたということがうれしいなって思っています。響にとっての初めてのソロでの持ち歌ということも、うれしいと思う反面、3人で歌っていた『オーバーマスター』とはちがって、すべてを響で表現するということについてのプレッシャーがありました。でも、『オーバーマスター』は961プロとして、黒井社長が作ったアイドル像というものの中に、響が入っていって歌っているという構図があったように思うのですが、今回の『Next Life』は、そういうものを全部取っ払って、響が響の好きなように、気持ちよく歌った結果がこういうものになったんじゃないかなっていう風に思います。トークのところでは、千早と響の対決というか、765と961という構図があって、2人が勝負をするみたいな形になっているのですが、そんなのは関係なく、千早に勝つぞとか、響に勝つぞとかは関係なく、2人とも気持ちよく歌っているので、それが何かうれしいなって思います」
今井「私は、皆さんより先にCDをいただいたのですが、今はこの曲しか聴いてないです。すっごい好きなんですよ、『Next Life』。これ語り出すと長いんですけど(笑)、胸がドキドキするというか、ワクワクとハラハラが入り混じってる感じがして、眠っている自分の能力だったりとか、気持ちだったりとか、夢だったりとか、そういったものが無理やりに引っ張り出されるような感覚がします。もう響がカッコよくて、すっごい好きで、どうしようって感じですね(笑)」
沼倉「繰り返し聴くと、どんどん好きになっていく感じですね」
今井「私も、バックでコーラスを入れたいもん。お願いですから仲間に入れてくださいって、土下座しにいきたいくらい、初めて聴いたときは、本当に震えましたね。早く皆さんにも聴いてほしいなって。自分のを差し置いて宣伝してますけど(笑)、本当にすごく好きですね」

(次ページでは、カバー曲を紹介)