【レポート】

アジレント、DDR2/DDR3メモリシステムの統合解析環境を発売

    福田昭  [2009/03/12]

    計測機器ベンダAgilent Technoliogiesの日本法人であるアジレント・テクノロジーは3月9日、DDR2/DDR3メモリシステムの統合解析環境「DDRアナライザ」の販売を同日に始めたと発表した。DDR2/DDR3 SDRAMを搭載した開発ボードや試作ボードなどを動かして、デバッグや検証などの作業を容易に実行できる環境である。

    DDRアナライザは、モジュール形式のロジック・アナライザ、DDR2/DDR3の単体メモリ用BGAプローブ、DDR3のデュアルインラインメモリモジュール(DIMM)用スロット・インタポーザ、DDR2/DDR3メモリ用解析ツールなどで構成される。メモリを単体で実装するシステムの場合はBGAプローブを、DIMMスロットで実装するシステムの場合はスロット・インタポーザを使うことになる。

    モジュール形式のロジック・アナライザは、本体にケーブル付きボード・モジュール(ロジック・アナライザ・モジュール)を挿入して解析を実行するロジック・アナライザである。モジュールのハードウェア性能が、解析速度を決める。今回はDDR3メモリの解析用に、ステート解析速度が最大2GT/sでトリガ・シーケンス速度が最大2GHzの高速ロジック・アナライザ・モジュール「16962A」を開発した。DDR3-1600のデータ・バースト信号をリアルタイムで解析できる。価格は477万5,479円(税込み)から。

    DDR3-1600に対応したロジック・アナライザ・モジュール「16962A」の外観。チャネル数は68チャネル。タイミング解析速度は2GHz(全チャネル)、4GHz(ハーフチャネル)、8GHz(4分の1チャネル)。メモリは標準4Mサンプル、最大100Mサンプル。サンプリングのタイミングをクロック同期で5psずつ動かせるソフトウェア「DDR Eye Finder」が無償で提供される

    DDR2/DDR3の単体メモリ用BGAプローブは、プリント基板にBGA封止のDDR2/DDR3 SDRAMを直接はんだ付けしたときにロジック・アナライザおよびオシロスコープによるプロービングを容易にする部品である。アジレントは従来からDDR2 SDRAM用BGAプローブを供給してきたが、今回新たにDDR3用のBGAプローブ「W3630Aシリーズ」を開発した。×16ビットSDRAM用の「W3631A」と×4/×8ビットSDRAM用の「W3633A」がある。価格は8万8,507円(税込み)から。

    ×16ビットDDR3 SDRAM用のBGAプローブ「W3631A」の外観。BGAの端子を左右に引き出している。左右の両端はZIFコネクタを介してロジック・アナライザのプローブとつながる

    BGAプローブを介してロジック・アナライザのプローブを実際に接続したところ。このBGAプローブはDDR2 SDRAM用。ボードはFPGA「Spartan-3A」の開発ボード。(2008年7月に米国で開催されたMemCon 08の展示会場(米Agilent Technologiesのブース)で撮影)

    DDR3のDIMM用スロット・インタポーザは、DIMMスロットとDIMM本体の間に挿入し、ロジック・アナライザのプローブと接続する部品である。DDR2のDIMM用では、アジレントはサードパーティのスロット・インタポーザを紹介してきたが、今回、DDR3-1600に対応したスロット・インタポーザ「N4835A」を新たに開発した。価格は489万9,796円(税込み)から。

    DDR3-1600に対応したDIMM用スロット・インタポーザ「N4835A」の外観

    DDR2/DDR3メモリ用解析ツールは、モジュール形式のロジック・アナライザにインストールして使う。今回、プロトコル解析やパフォーマンス解析、トリガ生成などの機能を備えた「B4622A」を開発した。価格は66万503円(税込み)から。

    なお、同社は製品発表に合わせ、実際のシステムによるデモンストレーションを記者に披露。FPGAの開発ボードを例に「DDRアナライザ」のセットアップを示すとともに、解析ツール「B4622A」を動かしてみせてくれた。

    「DDRアナライザ」のセットアップ例。モジュール形式のロジック・アナライザ「169601A」(写真右奥)にロジック・アナライザ・モジュールを挿入し、BGAプローブを介してメモリチャネルのデータを取得する。デジタル・オシロスコープ(写真左奥)は「MSO6104A」(帯域幅1GHz、アナログ4チャネル入力)。(アジレント・テクノロジー本社オフィスで撮影)

    「DDRアナライザ」による測定デモンストレーションに使用したボード。ボードはFPGA「Spartan-3A」の評価ボード、SDRAMはDDR2-300(クロック周波数150MHz)である。(アジレント・テクノロジー本社オフィスで撮影)

    解析ツール「B4622A」によるコンプライアンス・テストの実行結果例。tRASの最小値を割り込んだ違反の詳細をウインドウ下部に表示している

    解析ツール「B4622A」によるパフォーマンス解析の例。DDRメモリ・バスの使用状態を示している

    解析ツール「B4622A」によるパフォーマンス解析の例。メモリ空間へのアクセス頻度を表示している。特定のアドレスにアクセスが集中することはあまり好ましくない。このツールを使うと、アクセス集中の有無をチェックできる

    解析ツール「B4622A」によるトリガ・シーケンスの自動生成画面。物理アドレスを入力すると、行アドレスと列アドレス、バンクアドレスなどに自動変換する

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