全領域をカバーするMMS

NXP Semiconductorsの日本法人であるNXPセミコンダクターズジャパンは3月5日、2月25日に開催した同社の2009年の事業方針説明に続き、同社のMulti Market Semiconductors(MMS:汎用半導体)ビジネスユニット(BU)の個別事業戦略説明会を開催した。

同社は、注力アプリケーションを5つに分けており、それぞれ、自動車関連を扱う「BU Automotive」、NFCやIDタグ、セキュリティ関連などを扱う「BU identification」、TVやSTBなどの映像系(Digital Video)を扱う「BU Home」の3つのBUと「Computing&Industrial」「Mobile/Wireless」の部隊に分けている。ただし、Mobile/Wirelessについては、STMicroelectronicsとの合弁会社「ST-NXP Wireless」に事業譲渡しており、現在は自社内に存在しないという。

NXPが注力するアプリケーション分野(MMSはこのすべての分野の製品を横断的に供給する)

NXPセミコンダクターズジャパン マルチマーケットセミコンダクターズ 部長の国吉和哉氏

MMSはディスクリートやパワー半導体などを扱う関係上、そのすべての領域をカバーするBUであり、その製品数は現時点で1万4,000種程度と膨大な数にのぼる。それでも「2006年の独立以降、ポートフォリオの整理を進め、シェアの獲れるものを残してきた。現状は、環境に配慮したエネルギー効率製品を意識し、効率が高く、低消費電力の製品に注力している」(同社 マルチマーケットセミコンダクターズ 部長 国吉和哉氏)とする。例えば、2008年に生産数4億個を突破したという高効率電源ICファミリ「GreenChip」や液晶TVのLEDバックライト用ドライバICなどが該当する。

製品ポートフォリオの割合の変化(シェアトップクラスの製品を残す方針が採られている)

低消費電力化や高効率化により環境負荷の低減が可能となる