【レポート】

Mobile World Congress 2009 - Acerがスマートフォン進出「5年でトップ5入りを目指す」

    末岡洋子  [2009/02/21]

    Apple、Googleの参入でスマートフォン市場の戦いが激しくなる中、台湾Acerもこの戦いに参加することを表明した。2月16日(現地時間)、スペイン・バルセロナで開催された「Mobile World Congress 2009」の初日、Acerはスマートフォン8機種を発表、「モバイルデータでリーダーになる」と野心を見せた。

    モビリティとデータはAcerのDNA

    「今日はとても重要な日」とAcerのCEO兼社長 Gianfranco Lanci氏は言う。数か月前にスマートフォン市場への参入を決定して以来、急ピッチで開発を進めてきた。Lanci氏は、「モビリティはわれわれのDNA、モバイルコンピュータでは好位置に付けている」と自信を見せる。

    戦略を説明したスマートハンドヘルド事業グループ担当上級副社長兼社長 Aymar de Lencquesaing氏は、このタイミングでスマートフォン市場に参入する背景について、スマートフォンというセグメントが確立され、年間成長率15%増という成長市場であることを挙げる。

    Acer CEO兼社長 Gianfranco Lanci氏

    Acer スマートハンドヘルド事業グループ担当上級副社長兼社長 Aymar de Lencquesaing氏

    目標はずばり、「モバイルデータ市場でリーダーとなる」(de Lencquesaing氏)こと。5年以内にスマートフォンメーカー・トップ5入りを目指すという。「野心的かもしれないが、ネットブックで我々はリーダーになった。モビリティとデータは得意分野で、(スマートフォン参入は)ごく自然の拡大だ」と述べる。

    同日、第一弾として発表した機種について、「容量、カメラの品質、データの安全性などでまだ課題が残るが、今後対応していく」と話した。2009年に合計11機種を投入、2010年以降もラインナップを拡大していく。

    買収したE-TENを開発チームに統合

    いかにして野心的な目標を実現するのか。de Lencquesaing氏は以下の5つを示す。(1)適切な製品を適切な市場に投入すること、(2)ユーザーエクスペリエンスを優先、(3)ブランディング、(4)研究開発への投資、(5)専門のビジネス部門立ち上げ、だ。

    2008年3月に買収を発表した台湾E-TENは重要となる。E-TENの約700人のエンジニアチームを研究開発とプロダクトマネジメントの両部門に完全に統合、専門知識をフル活用し機能を拡大する。ソフトウェアでは、ユーザーインタフェースで提携していくという。

    すべてタッチ対応、Windows Mobile搭載

    会場に設けられたブースでは、Acerの初代スマートフォンを見ることができた。今年前半に投入する5機種は「Windows Mobile 6.1」を搭載、3G/ Wi-Fi/ Bluetoothの無線通信をサポートする。

    初代ラインナップの中でフラッグシップ端末と位置づけるのが「ACER F900」だ。GPSをサポート、タッチ対応の3.8インチWVGA画面、3.2メガピクセルカメラを搭載する。Windows Mobileの上に独自UIを搭載、容易に操作できるよう工夫した。

    ウィジェットベースの独自スタート画面。オフィスをイメージ。アイコンをクリックして、アプリに容易にアクセスできる

    音楽プレイヤー

    キーボードはなく、バーチャルキーボードで入力する

    「ACER F900」の外観

    「ACER M900」はコミュニケーション端末として最適な一台。正面から見るとF900と同じだが、指紋認証機能が加わっており、スライド式QWERTYキーボードを搭載した。カメラは5メガピクセル、「Microsoft Windows Mobile 6.1 Professional」「Outlook Mobile」「Office Mobile」をプリインストールしている。

    ビジネス向け機能をフル搭載した「ACER M900」

    音声コマンド、ボイスレコーダー、スピーカーも搭載する

    「ACER DX900」は、1台の携帯電話で2枚のSIMを使い分けられるユニークな機種だ。デュアルSIM、デュアルスタンバイで、SIM1/ SIM2/ Wi-Fiから通信方式を選択することができる。音声通話にはGSMのSIM、データ通信には3GのSIMを、あるいはプライベート用と仕事用など、さまざまな組み合わせで利用できるという。

    「ACER X960」はストレートタイプの小型端末。2.8インチVGA画面を搭載、3.2メガピクセルカメラを持ち、GPSをサポートした。

    2.8インチVGA画面を搭載した「ACER DX900」

    「ACER X960」

    「ACER F1」のF1は"Formula-1"のことで、スピードを特徴とする。米QUALCOMMの「Snapdragon」を搭載し、HSPAに対応する。5メガピクセルカメラを搭載しながら厚さ12ミリを実現した。

    「ACER F1」

    F900、M900、DX900、D900、F1は今年前半に投入する。

    今年後半は「Windows Mobile 6.5」搭載機種も

    ブースではこのほか、後半に投入する端末も一部展示していた。今年後半は合計6機種を投入する計画。プラットフォームは「Windows Mobile 6.5」を採用するという。Acerによると、日本のオペレータとも話をすすめているという。

    「C1」(開発コード名)カバーのカラーバリエーションを増やし、着せ替えできるようにする予定。このほか、2Gの「E1」(開発コード名)も開発中だ

    スライド式の「L1」(開発コード名) 低価格なスマートフォンで、フィーチャーフォンからの移行を促進する

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