【レポート】

優れたクリエイターの作品が集結 -写真で魅せる「文化庁メディア芸術祭」

1 第12回文化庁メディア芸術祭の受賞作品の傾向とは

    前田勉  [2009/02/06]

    文化庁、国立新美術館、CG-ARTS協会は、時代を切り拓く作品を通して、未来へのつながりを体感できるフェスティバル「第12回文化庁メディア芸術祭」を国立新美術館にて開催している。開催期間は2月15日まで。

    第12回文化庁メディア芸術祭の会場となっている国立新美術館

    同芸術祭について、文化庁芸術文化調査官である野口玲一氏は「国内で、有数の規模のメディア芸術のイベントであると自負しております。2,000作品ほどの応募作品のうち、約4分の1ほどの作品が、海外からの応募であり、国際的に認知されたメディア芸術のイベントです。今年も非常に優秀な作品がたくさん集まっているので、みなさんに楽しんでいただきたいと思います」と語った。

    また、CG-ART協会の文化事業部部長の安部芳久氏は「今回展示している作品は、未来志向で元気があり、"未来もまだまだ捨てたもんじゃないよ"ということを垣間見せてくれる作品が多いと思います。実際に、みなさんにもご覧いただいて、是非感じていただきたいと思います」と挨拶。今年の作品の傾向については「年々海外の応募が増えており、世界的なフェスティバルに育ってきています。なおかつ日本独特のフェスティバルになっていると思います。具体的には、エンターテインメント部門の受賞作品に『TENORI-ON』や、『君の身体を変換してみよ展』が選ばれていたりと、一見メディアアートのような作品がエンターテインメント部門で選ばれています。逆にアート部門では、非常にエンターテインメント的な作品も受賞しており、同芸術祭を通じてアートとエンターティンメントが融合していっている様子が、ご覧いただけるのではないかと思います」とコメントした。

    各部門の大賞作品紹介

    エンターテインメント部門大賞(電子楽器) アート部門大賞(インスタレーション)

    TENORI-ON
    作者:岩井俊雄/「TENORI-ON」開発チーム代表 西堀佑
    (C)岩井俊雄/ヤマハ株式会社
    インタフェースは、一見楽器とは思えないような近未来的なつくりになっており、音と光を使って遊ぶことができる

    Oups!
    作者:Marcio AMBROSIO
    (C)Oups!
    スクリーンには、観客の映像に、ユーモラスなグラフィックを付け加えた映像が映し出される。人の動きによって、さまざまなグラフィックが付け加えられ、観客を楽しませる

    マンガ部門大賞(ストーリーマンガ)

    ピアノの森
    作者:一色まこと
    (C)一色まこと / 講談社
    週刊「モーニング」で連載中の漫画。鳴ることのないピアノがある町外れの森で育った少年の物語だ。同作者のほかの作品には、「花田少年史」、「ハッスル」などがある

    アニメーション部門大賞(短編)

    つみきのいえ
    作者:加藤久仁生
    (C)ROBOT
    水に囲まれた部屋で、ひとりの老人が暮らしている。水没している階下に愛用のパイプを落とした彼は、それを拾うためにもぐることに。全体を通して、柔らかいタッチで描かれている作品。ナレーションは、女優の長澤まさみが担当している

    アート部門にて、大賞を受賞した「Oups!」の作者Marcio AMBROSIO氏は、「大賞をいただけてとても光栄に思っています。日本は、とてもテクノロジーや、アニメーションといった側面で世界的に有名です。なので、私がこの作品を通して賞をいただけたことを大変嬉しく思います」と受賞の喜びを語った。

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