今回は開発者が行う作業のレポート

本シリーズでは、Adobe MAX 2008で入手したFlash CatalystとFlex Builder 4 (コードネーム:Gumbo)のプレビュー版を用いて、デザイナと開発者が実際にコラボレーション作業を行ってみた記録である。このレポートの内容を、読者の方々にも試していただけるようになるのはもう少し先の話になるだろうが、次世代のRIA開発に携わることになるであろうデザイナ、開発者ともに必見の内容だと自負している。

前回は、デザイナがPhotoShop CS4、Illustrator CS4でデザインを作成した後、Flash Catalystを用いてインタラクティブなRIAへと変換するところまで説明した。

最終回となる今回は、デザイナの作業成果を元にして、開発者がFlex Builder 4を用いてアプリケーションの振舞いを追加し、アプリケーションを完成させる様子を見て行きたい。

本シリーズで作成中のサンプル。MAX 2008のフォトギャラリーだ。

作業の大まかな流れ

今回は上のサンプルアプリに対して、開発者がNEXTボタンとPREVIOUSボタンの振舞いを加えて完成させる。NEXTを押すと一つ後、PREVIOUSを押すと一つ前の写真が表示される。

今回は、次のような流れで開発作業を行った。

  1. Flash Catalystで作成したプロジェクトをFlex Builder 4で開き、開発者が手を加える
  2. 開発者が同じプロジェクトをCatalystで再度開き、開発が容易になるようちょっとした修正を行った
  3. Flex Builder 4に戻り、Catalystで行った修正を取り込む
  4. コードを記述して完成させる

注意していただきたいのは、ここで示した流れはあくまで、筆者が試行錯誤しながら行った実際の作業を「忠実に」再現したものである、ということだ。特に、手順2で開発者がCatalyst上で修正を行っているが、この作業を開発者が行ってよかったのか、それともデザイナに依頼すべき作業だったのかどうかは未だに思索中だ(開発者は、Catalystをどこまで使えるようになっておくべきなのだろう?)。

こうしたことを踏まえて、次から具体的な作業説明に入っていきたい。