Windows Home Serverは特別なスキルを必要とせず、誰でも使えるホームサーバです。ホームネットワークだけでなく、SOHOでも効果的に活用できます。前回は、機能概要やインストールなどを解説しましたが、今回は、より詳細なWindows Home Serverの機能を紹介します。

既定でシャドウコピーを構成

Windows Home Serverクライアントコネクタをインストールすると、デスクトップの「サーバー上の共有フォルダ」アイコンをダブルクリックし、Windows Home Serverの共有フォルダにアクセスできます。

[サーバー上の共有フォルダ]をダブルクリックして、共有フォルダを開きます。ユーザーごとのフォルダは[ユーザー]フォルダ内

Windows Home Serverの共有フォルダの優れた点は、既定の設定でシャドウコピーを構成してある点です。シャドウコピーは定期的、自動的にシャドウコピー領域にファイルのバックアップを作成し、ファイル更新の履歴を保存します。ただし、シャドウコピー領域がいっぱいになると、古いコピーからクリアします。万が一ファイルやフォルダを削除したり、間違って変更してしまったりした場合、ユーザーが自分でファイルを復元したり、最新のファイルと以前のバージョンのファイルを比較したりできます。

共有フォルダや共有フォルダのファイルを右クリックしてプロパティを開くと、[以前のバージョン]タブで、ファイルやフォルダの過去のバージョンを取り出せます

共有フォルダを作成する

Windows Home Serverでは、あらかじめ「ユーザー」「ソフトウェア」「パブリック」「ビデオ」「写真」「音楽」という共有フォルダを用意しています。「ユーザー」フォルダ内には、ユーザーごとのフォルダもあります。これら以外の共有フォルダを作成したいときは、Windows Home Serverコンソールでログオンし、[共有フォルダ]ボタンをクリックして、[+追加]ボタンをクリックします。

[共有フォルダ]ボタン、[追加]ボタンをクリック

ダイアログで、共有フォルダの共有名と、共有フォルダの説明を入力します。

「名前」に共有名を入力します

そして、各ユーザーに割り当てるアクセス許可を、ラジオボタンで選択します。

ラジオボタンをクリックしてアクセス許可を設定し、[完了]ボタンをクリック

共有フォルダ作成完了のメッセージを確認します。共有フォルダには「\SERVER\共有名」のUNCパスでアクセスできますが、この共有フォルダがどのドライブに作成されたのか、一切の表示がないことに着目してください。Windows Home Serverでは、ドライブはWindows Home Serverが内部で管理し、ユーザーが直接操作することはありません。

新しい共有フォルダが作られ、一覧に表示されます

新規共有フォルダの共有名、説明、使用状況を表示