家庭の味としてすっかり日本の食卓に定着しているカレー。そのルーツを探ると、イギリス海軍から日本海軍が取り入れたレシピがもとになっているとも言われている。神奈川・横須賀は、海軍の発祥以来海軍と共に歩んで来た街で、"カレーの街"とも謳われている。ここでは、そんなカレーの街・横須賀で開催されたカレーフェスティバルの様子をお届けする。

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有名料理人が試す! レトルトカレー23種を実食レポート!!

レトルトカレー
日本人にとっての国民食とも言えるカレー。そんなカレーを、家庭の懐かしい味から、レストランやホテルといった専門的な味まで、手軽に楽しめるのがレトルトカレーだ。今回は欧風カレータイプから23商品をチョイスし、東京・新宿の老舗洋食店「アカシア」の2代目オーナーシェフ・鈴木康太郎さんに実食してもらった。

横須賀が「カレーの街よこすか」宣言をしたのは1999年のこと。横須賀市、横須賀商工会議所、海上自衛隊横須賀地方総監部が中心となり、カレーによるまちおこしを推進するための組織「カレーの街よこすか推進委員会」を発足した。この年より、毎年カレーフェスティバルが開催しており、今回で10回目に。そこで記念大会として大々的な「よこすかカレーフェスティバル」が神奈川・三笠公園で開催された。

イベントゲート

三笠公園内にて。海軍ムードが高まります

広々とした三笠公園には、「よこすか海軍カレー」の認定を受けた9店のカレーの中から4種類を選べる「よこすか海軍カレーバーキング」のほか、全国のご当地カレーや名物商品、三浦半島の地元食材を使った商品など様々なご当地グルメが集結。多くの人でにぎわっており、昼前には大混雑状態。出展者の熱気あふれる接客もあり、非常に活気のあるイベントとなっていた。

昼前にはこんなにたくさんの人が。みんな、カレー好きなのね

ところで、海軍カレーって何?

先ほどサラリと書いた「よこすか海軍カレー」だが、念のため、ここで軽く説明をしておこう。「よこすか海軍カレー」とは、明治41年の「海軍割烹術参考書」による海軍のレシピに基づいてつくられたもの。特徴としては、ルーはカレー粉と小麦粉を炒ってつくる、そして具材は肉(牛肉か鶏肉)、馬鈴薯、玉ネギ、人参を必ず使うこと。さらには、牛乳とサラダを添え、薬味にチャツネをつけて出すのが基本といった規定がある。

予想以上に本格的な味わいの名人による「よこすか海軍カレー」。肉のロースト感がしっかり伝わってくる

会場には、「よこすか海軍カレー名人」による「よこすか海軍カレー」の無料配布ブースもある。あれよあれよという間に大行列ができ、なんと昼前には完売。ちなみに「よこすか海軍カレー名人」とは、横須賀市民から選ばれた11名の人々である。「カレーの街よこすか推進委員会」が2001年度に横須賀市民を対象にカレー名人養成講習会への参加者を募集しており、講習を経て翌年、名人の称号が与えられたというわけだ。

名人によるカレーのお味はというと、見た目は色味が薄く、"お母さんのつくるカレー"といった印象。しかし、食べてみると肉をローストしたような香ばしさが感じられ、想像以上のおいしさで驚いた。

無料配布の海軍カレーを目当てに並ぶ人々

この他にも海軍カレーは登場しており、地元のビストロ「グールマン」はサフランライスを使った「海軍カレー」(500円)を販売しており、印象的だった。

地元のビストロ「グールマン」による「海軍カレー」(500円)。サフランライスで専門性を出している