JIS配列の「Happy Hacking Keyboard Professional JP 墨(日本語配列モデル かな無刻印)」を試す

弘法筆を選ばずとはいうが、実際のところ道具の良し悪しは生産性を大きく左右する。いわんや{プログラマ | エンジニア | 文筆業}のキーボードをや。職人たるもの、日々使う道具にはこだわるべきではないか?

そんな職人たちから"熱い"支持を受けているキーボードがある。和田英一東京大学名誉教授とPFU研究所の共同開発により1996年に誕生した、その名も「Happy Hacking Keyboard」だ。今回、日本語配列の新製品「Happy Hacking Keyboard Professional JP 墨(日本語配列モデル かな無刻印)」(以下、HHKB-PJP)を試す機会を頂戴したため、早速その特徴や使用感などをレビューしてみよう。

主な仕様 [キー数] JIS配列69キー   [キー仕様] 静電容量無接点方式、押下圧45g、4mmストローク、シリンドリカルステップスカルプチャ、キーピッチ19.05mm   [接続ケーブル] 着脱式(ケーブル長1.8m)、キーボードに添付   [サイズ/重量] W294×D110×H393.3mm/520g   [対応OS] Windows、Mac OS X(いずれもUSBポート必須)   [直販価格] 24,990円

Happy Hacking Keyboardシリーズの新顔

HHKB-PJPは、同シリーズの"旗艦機"に相当する高級キーボード。JIS配列準拠の日本語配列を採用しつつも「かな刻印」が施されていない、素人お断りの風情漂う一品だ。ボディカラーは白(PD-KB420W)と黒……ではなく墨(PD-KB420B)、という点もうれしい。

なお、現行のHappy Hacking Keyboardは、ハイエンドモデルの「Professional2(PD-KB400)」と、メンブレンスイッチを採用したエントリ向けの「Lite2(英語配列:PD-KB200 / 日本語配列:PD-KB210)の2モデルがラインナップされている。そしてHHKB-PJPは、前者とほぼ同じ基本スペックを持つJIS配列版、という位置付けだ。

キーボードとしての基本スペックはProfessinal2に準じるが、カーソルキーの有無などが異なる

指先と耳に記録されるキータッチ

HHKBシリーズが長年支持されている理由は、打鍵音を含めたキータッチにある。4mmという若干深めのキーストローク(ちなみにLite2は3.8mm)に、コトコト、カツカツ、あるいはコツコツといった擬音でも表現しきれない音が相まって、自分は今キーボードを繰っているのだな、という実感をわかせてくれる。この印象は、HHKB-JPでも変わらない。

キートップの刻印には、耐久性の高いサブリメーション(昇華)印刷が採用されている

そのスペックだが、静電容量無接点方式で押下圧45g、ストローク4mmにキーピッチが19.05mm。キートップは、列ごとに上面の傾斜角を変えて円筒に沿うよう配置したシリンドリカルステップスカルプチャーだ。

ポイントはやはり、キー配列がJIS準拠(69キー)ということだろう。長年US60キーのHHKB(PD-KB02、1999年購入)を使用してきた筆者としては、スペースキーと[◇]キーの小さなサイズに違和感を覚える -- キータッチも多少異なり、PD-KB02のほうがキーストロークは浅くコツコツ感は少ない -- ものの、[Fn]キーが左右に配置されるなどキー数が多いゆえの便利さがあることも確か。PD-KB02ユーザーとしては、カーソルキーが独立していなくてもOKだが、あればあったで重宝する。この辺りは、慣れと好みの問題、といわざるを得ないだろう。

PD-KB02(下側)との比較。[Enter]キーの形状など、異なる点も多い