画像処理ソフトGIMPの操作方法について、これまでに3回みてきました。1回目ではGIMPの基本的な操作、2回目はフォトレタッチ・ソフトをある程度使っていると必ず出会う「レイヤー」のテクニック、3回目は、簡単な操作で画像をさまざまに加工できるフィルターです。今回は年賀状作りを題材に、2つのポイントをみてみましょう。ハガキの大きさにきれいに印刷できる画像ファイルを作成するということと、GIMPとプリンタとの関係の2点がポイントです。最新版のGIMPはこちらからダウンロードできます。

本稿ではソフトのインストールを前提にしておりますが、ソフトウェアの利用は使用者の責任で行ってください。

ハガキサイズのファイルを作る

ハガキサイズの画像は、新規作成で出てくるダイアログで、詳細設定を開いて、ハガキのサイズと解像度を入力するのがおすすめです。ハガキの大きさは147×100mmです。一方、紙に滑らかに印刷するには200dpiから300dpiの解像度の画像が必要です。dpiというのはインチあたりの画素(ピクセル)、つまり密度を表す単位です。

200dpi以下だと特に文字がぼやけた感じになる恐れがあります。一方、300dpi以上でも、データが重くなるだけで実質的な解像度の向上はほとんどありません。この数字と単位は、レタッチソフトを扱うために覚えておきたいことのひとつです。ハガキの大きさと解像度ではなく、ピクセル数で入力するなら、ハガキサイズで200dpiなら1157×787ピクセル、300dpiなら1735×1180ピクセルになります。

ところで、ハガキの全面にプリントする、いわゆるフチなし印刷では、プリンタは、紙の大きさより画像を少し大きく引き延ばして印刷しています。147x100ミリの用紙サイズで200dpiの設定でフチなし印刷を行うと、周囲は少し印刷されず200dpiより少し低い解像度になります。フチなしのデザインにするときは、見えなくなる部分があることを頭においておきましょう。

「ファイル→画像」で、ダイアログ・ウィンドウが出てくると、単位を(1)「ミリメートル」にして、(2)「幅」と「高さ」を入力し、(3)「詳細設定」を開き、単位を(4)「ピクセル/in」にして、(5)「解像度」を入力します。ハガキの幅と高さは、100と147を入力したのですが、内部処理の結果、細かな端数のついた値になっています。解像度は250にしています。