【レポート】

「日本で資生堂と双璧」中国・丸美のブランド偽装、いまだ続く"外国崇拝"

1 日本ブランドを偽装した化粧品「丸美」

    西山楓  [2008/12/01]

    2008年6月10日、不良商品を探し当てることに熱心な一般市民である王海氏が、広西省南寧市の百貨店で「丸美活性漂黒消腫眼晩霜」と称する化粧品を購入した。しかし、化粧品の外箱に記されていた「丸美は日本で資生堂と肩を並べる化粧品専門メーカー」「昭和54年創業」「日本における眼周りの肌ケア専門家」といった宣伝文句が怪しげなことに気づいた。

    その後、王氏が調べたところ、丸美の宣伝文句はでっちあげで、日本とも資生堂ともまったくの無関係であり、虚偽の表示をもって消費者をだまそうとしていたことが分かった。丸美ブランドは資生堂とは比べものにもならず、日本で販売されてさえいないことを突き止めた王氏は、南寧百貨店を告訴。このことで、丸美ブランドの実情が世間に曝かれることとなった。

    丸美製品を製造する広州佳禾化粧品制造は当初知らぬ存ぜぬを通していたが、事件発覚後2週間が経った9月8日、ついに事実を認め、消費者に謝罪することとなった。広報部の責任者で、副総裁でもある游昌喬氏は、「丸美は日本と何の接点もなく、中国メーカーのブランドです。どうか過ちを素直に認めた子供と思って許して下さい」と述べ、問題の商品を回収し、廃棄すると発表した。

    丸美が2001年から2008年にいたる約7年にもわたり長く市場に存在し続けられたということは、丸美製品の品質がそこそこ良かったということだろう。しかし丸美の創始者である孫懐慶氏は、いかに手っ取り早く儲けられるかを重視し、商品を国内ブランドとして販売せず、日本ブランドとして偽装する悪知恵を思いつくに至った。

    そして孫氏の思惑通り、丸美化粧品の売り上げは好調で、丸美ブランドの行く末は順風満帆にさえ見えた。しかし、王氏の目に留まったことで、悪事が世間に知れ渡ることになってしまったのである。

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