【レポート】

すぐできる! インフルエンザの予防・発症後の対策

1 風邪を間違えずにインフルエンザを予防する

    原田のぞみ  [2008/11/18]

    今年は冬の足音よりも先にインフルエンザの猛威が近づいてきているようだ。「新型インフルエンザ」など2008年の傾向に合わせて、今からできる予防や、万が一発症した時にどうしたら症状を最小限で抑えられるのかという対策を紹介する。是非、自らの健康を守る参考にしてもらい、学校や職場などでもウイルスではなくインフルエンザ対策を広めてほしい。

    厚生労働省(厚労省)によると、10月26日から8日までに全国の保育所、幼稚園、小中学校の24施設で休校や学級閉鎖、学年閉鎖があった。前週の9施設に比べると3倍近くに増え、特に大阪府からの発生報告が多いようだ。例年では12月~3月がインフルエンザの流行シーズンとされているが、2008年は既に全国各地から集団発生事例が報告されるという、これまでにない状況にあるという。

    インフルエンザを風邪と勘違いし出勤……はNG

    そもそもインフルエンザと風邪の症状を混同しがちだが、国立感染症研究所感染症情報センターによると、普通の風邪の症状はのどの痛み、鼻汁、くしゃみ、咳などが中心。一方、インフルエンザの場合は38度以上の発熱、頭痛、関節痛、筋肉痛などの全身の症状が強く、普通の風邪の症状も伴う。厚労省でも比較的ゆっくり発症する風邪と比べて、インフルエンザは急激に症状が現れ、一旦、流行が始まると短時間に小児から高齢者まで膨大な数の人を巻き込む感染力だと警戒している。

    そのため、インフルエンザウイルスに感染した場合は周囲へうつさないように特段の配慮が必要だ。一般的に症状が現れてから3~7日間はウイルスを排出するというので、健康な成人では通常2~3日で熱が下がるが、熱が下がっても一両日はうつす可能性が残るという。ちなみに、学校保健法では「解熱した後2日を経過するまで」を出席停止期間としているが、職場復帰の目安については決まった法律などがない。

    今や常識!? インフルエンザウイルスを遠ざける方法 --予防編

    気が気ではない「新型インフルエンザ」だが、厚労省によると、新型インフルエンザは「動物、特に鳥類のインフルエンザウイルスがヒトに感染し、ヒトからヒトへ効率よく感染できるように変化したもの」である新型インフルエンザウイルスに感染して起こる疾患のこと。過去のインフルエンザの大流行は、1918年~1919年に流行したスペイン風邪で世界の人口の25%~30%が罹患したと推計され、日本では2,300万人が感染し39万人が死亡したと記録されている。新型インフルエンザが流行すれば、やはり脅威に違いない。

    通常のインフルエンザ対策の延長線上に、個人でできる新型インフルエンザに対する対策があるという。一般的にインフルエンザ流行前ならワクチンを接種することが有効とされており、厚労省は接種による免疫の防御に有効な持続期間約5カ月に合わせ、12月上旬頃までに接種することを勧めている。インフルエンザが流行した後では、今や常識にもなっていることばかりだが、以下のことに気をつけると良いという。

    対策

    • 人ごみや繁華街への外出を控える
    • 外出時にはマスクを着用
    • 室内では加湿器などを使用して適度な湿度(50%~60%)に十分な休養、バランスの良い食事
    • うがい、手洗いの励行
    • 咳エチケット

    厚労省は特に2008年度の「今冬のインフルエンザ総合対策」の中で、以下の「咳エチケット」の普及・啓発に力を入れている。

    咳エチケット

    • 咳・くしゃみの際はティッシュなどで口と鼻を押さえ、他の人から顔をそむけ1m以上離れる
    • 鼻汁、痰などを含んだティッシュをすぐに蓋付きの廃棄物箱に捨てられる環境を整える
    • 咳をしている人にマスクの着用を促す
      ※咳エチケット用のマスクは、薬局やコンビニエンスストア等で市販されている不織布(ふしょくふ)製マスクの使用を推奨
    • マスクの使用は説明書をよく読んで、正しく着用する

    また、緑茶等の製造・販売を行う「森半 共栄製茶」によると、日本茶の効能にはインフルエンザ予防もあり、お茶でうがいすることにより、カテキンの成分がインフルエンザウイルスと鼻腔や喉の粘膜の細胞との結合を妨げることができるという。

    (次ページではインフルエンザの治療編と新型インフルエンザの対策について説明します)

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