【レビュー】

主人公の趣味は女装!? うさんくささ満点の推理アドベンチャー - 『いかもの探偵 -IKATAN-』

1 刑事さんも呆れるようなくっだらない事件ってことですよ

    糸井一臣  [2008/11/11]

    『いかもの事件』
    現場における初動措置において状況証拠があまりにもくだらない悪戯、もしくは事故として、通常の基礎捜査を断念された事件を指す。
    まあ、簡単にいうと刑事さんも呆れるようなくっだらない事件ってことです。

    といった出だしでスタートする『いかもの探偵 -IKATAN-』。サイバーフロントより11月13日にリリースされる本作は、「探偵」というタイトルが示すとおり、事件の"推理"を行うアドベンチャーゲームである。ゲーム内ではしばしば「いかたん」と略されるが、「いかにも試験に出そうな英単語」などのことでは、もちろんない。

    11月13日にリリースされるニンテンドーDS向けアドベンチャー『いかもの探偵 -IKATAN-』

    一般的に「探偵もの」や「推理アドベンチャー」というと、"殺人事件"や"猟奇事件"、はたまた"金・銀・財宝の盗難"などの謎を解き明かすのが王道である。しかし、本作『いかもの探偵』には、凶悪な犯罪は一切登場しない。冒頭でも示したとおり、本当に"くっだらない事件"ばかりである。とはいえ、ここでがっかりすることなかれ、「ストーリーを読み解き、トリックや動機、そして真犯人を自分で見つけ出す」という、ミステリーや推理小説の肝はしっかりと押さえられている。凶悪な事件であれ、くっだらない事件であれ、捜査の基本は同じ。事件の裏に潜む謎を暴く過程は、十分に味わうことができるのだ。

    楽しくも怪しげな登場キャラクターたちを紹介

    うさんくさくて、くだらない「いかもの事件」に挑むのは、お嬢さま素人探偵の「山ノ辺日記(やまのべにっき)」とシナリオ会社"エビワークス"の新米シナリオライターの「飛田給開(とびたきゅうかい)」。ストーリーの基本はこの2人を中心に描かれていく。

    飛田給開
    エビワークス所属の新米シナリオライター。山ノ辺一記に命じられ、日記と捜査に赴く

    山ノ辺日記
    好奇心からイカもの事件の解決に乗り出すお嬢さま。山ノ辺一記の姪

    そのほか、『いかもの探偵』には数々のキャラクターが登場するが、主要メンバーは以下の3人。

    山ノ辺一記
    エビワークス代表。古くからの友人である不破雷同の無理難題に頭を悩ませる

    不破雷同
    豆府署の刑事。性格は横柄かつ非常識で、民間人である山ノ辺らに捜査を押し付けようとする

    エレナ・スエゼンシュタイン
    エビワークスの経理兼電話番。なぜか中国語訛りの日本語を話す露西亜人

    通常、探偵ものというと、脇を固めるキャラクターの何気ない言動が事件の解決に大きく役立つなど、主役以外のキャラクターの重要性は何気に高いものである。しかし、この3人はまったく役に立たない。役に立たないどころか基本的にはジャマな存在。ストーリーを混乱させるだけで、事件の解決にはほとんど貢献しない。まあ、その混乱さ加減も、本作の魅力なのだが、とにかく彼らの存在によって、そうでなくてもくだらない「いかもの事件」が、さらにうさんくさいものになる。

    ちなみに、『いかもの探偵』の原作およびシナリオを担当しているのは「エッジワークス」の山野辺一記氏。エビワークスの山ノ辺一記氏との関係については、特に語られていないが……。

    (次ページではゲームシステムの基本をチェック)

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