【レポート】

アイデアとしてのイノベーションを! 「Mashup Awards 4」に見るマッシュアップの今

1 地図コミュニケーションが楽しい『Chamap』が最優秀賞に

    伊藤篤史  [2008/10/24]

    "マッシュアッパー"を支援する――サン・マイクロシステムズとリクルートが共同開催するマッシュアップコンテスト『Mashup Awards』が年々盛り上がりを高めている。第4回開催となる「Mashup Awards 4」(以下、MA4)の応募総数は過去最多の259作品。10月19日、東京都内の授賞式会場では、優秀賞5作品の開発者によるプレゼンテーションが行なわれ、山健太郎氏の『Chamap』が最優秀賞に選ばれた。

    今回で4回目となるMashup Awards。259作品の中から最優秀賞が選ばれた

    開発者を支援するMashup Awards

    Mashup Awardsは、2006年に第1回が開催されたマッシュアップコンテストだ。開催趣旨についてサン・マイクロシステムズの藤井彰人氏(新規ビジネス開発本部 テクノロジー・マーケット&コミュニティ開発統括部 統括部長)は、「マッシュアップというアプリケーション自体の発展、多くの企業によって提供されるWeb APIとデベロッパーをつなげる場を作ること、そして大きな目的は『Quality of Developer Life』の実現」と説明する。とくに開発者としての活動の質を高めていくこと(=Quality of Developer Life)を重視しているという。スキルアップ、新たなキャリアの構築、マッシュアップコミュニティとの情報交換、そのきっかけを提供する場がMashup Awardsというわけだ。実際、過去の受賞者の中にはスタートアップや転職などのキャリアアップを果たしている人たちも多い。

    Kentaro氏の『Chamap』が259作品の頂点に

    MA4では初の試みとして、最優秀賞の選考方式に優秀賞受賞5名によるコンペティションスタイルを採用した。外部からの審査員は、サイボウズ・ラボのブロガーとして有名な秋元裕樹氏、チームラボ代表取締役社長 猪子寿之氏、アドビ システムズの轟木啓介氏、グローバル・ブレイン代表取締役社長 百合本安彦氏(当日は欠席のため代理人)が務め、各自5分間のプレゼンテーションを披露した。

    優秀賞受賞者5名が参加者たちの前でプレゼンテーションを行なう。写真左より、クロスワープ・鈴木修一氏、チームオクヤマ・奥山晋氏、クリエイトシステム・太田憲治氏、Kentaro氏(「Newsgraphy」の浜本階生氏は海外出張のためビデオによるプレゼンとなった)

    プレゼンテーションの様子

    結果は、地図(Google Maps)上でチャットを使ったコミュニケーションを楽しめる『Chamap』が最優秀賞に選ばれ、開発者の山健太郎氏(Kentaro)は賞金100万円を手にした。審査に関わった藤井氏からは「面白いテーマを提案していると思う。まるでゲームみたいなインタフェース、これって日本が得意とするところではないかという話も出た」「日本からはプラットフォーム的サービスはなかなか注目されにくい。(Chamapは)プラットフォームとして面白い可能性を持っている」との評価が寄せられた。山氏は「本当に色々と苦労して開発したのでうれしい」。1年前に独立し、現在はフリーのエンジニア。元々のGoogle Maps好きで、マッシュアップに触れるきっかけがあって続けていたところ、Mashup Awardsの存在を知り、今回の挑戦を決めた。開発期間は1カ月半、他の仕事と並行して1日平均4時間を開発に費やした。Chamapの今後については、マッシュアップをビジネスにつなげるのは「難しい」と感じつつ、インフラ部分をうまく処理して今後も発展させていきたい考えだ。

    最優秀賞に選ばれた「Chamap」の開発者、山健太郎氏。二人目の子どもが生まれたものの、開発期間中だったためあまり家のことを手伝えなかったとか。壇上から奥さんに「ありがとう」とひとこと

    「Chamap」のスクリーンショット。Google Mapsなどを利用したチャットサービス。コメントが音声で読み上げられるなど、細かい演出も好評だった

    また、ネットニュースの話題/キーワードを地図のような形で視覚化する『Newsgraphy』(浜本階生氏)も最優秀賞に匹敵すると評価を受け、優秀賞・Technology賞(サン・マイクロシステムズ賞)を受賞。そのほかでは、携帯電話向けのホームページを作成できる携帯用CMSとマッシュアップ機能を持った『モバロケ』(クリエイトシステム)が優秀賞・Business賞(リクルート賞)に、ブログの"コトバ"を分析して書き手の感情や性格を発見できる『emo[エモ] - ブログを書いたら自分がわかった!』(クロスワープ)と、Web上の画像などもヒントにしたクロスワードパズルが楽しめる『MASHUP×CROSSWORD』(チームオクヤマ)が優秀賞に選ばれた。

    その他の優秀賞作品

    Newsgraphy

    モバロケ

    emo[エモ] - ブログを書いたら自分がわかった!

    MASHUP×CROSSWORD

    関連したタグ

    新着記事

    特設サイトの情報

      人気記事

      一覧

        イチオシ記事

        新着記事

        特別企画

        マイナビニュースマガジン