【インタビュー】

マイクロソフトが考える"壁"って? その先の世界を探る - 後編

1 マイクロソフト社内で感じていた壁

    遠竹智寿子  [2008/10/20]

    繋がりきれていないという現場の思いもあった

    あらゆるデバイスを繋げていくには……

    市場のニーズを見れば、"携帯から、ゲーム機から、PCから、インストールも何も考えずにアクセスすれば同じことができる"といった環境を提唱していくのは、マーケティング戦略として自然な流れだろう。だが、あえてWindowsブランド戦略にメスを入れたのは、自分たちにも、それぞれのプラットフォームの良さを活かしきれていない、ユーザーに伝えきれていないという思いがあったのだろうか。

    笹本氏 「繋がりきれていないという思いがあったと思います。コンシューマー&オンラインの事業が立ち上がったのも、現場の声もありますし、外からの意見も含めての危機感の表れだと思います。例えば、『オンラインのサービスの中にMSN、Liveサーチ、Windows Mobileといろんなプロダクトがあって、連携させたらこんなにいいことができるのに』って声があった。そこにコンシューマーの声を反映させましょうという事業部を作って、プロダクトのデベロップメントやエンゲージメントをしていくという構造に今なったので、これから先はスピードを上げていくことになります」

    ここはまさに「Windowsプラットフォーム間の壁」だ。

    この壁を取り払って、デジタルデバイスとインフラと利用者を繋げるため、Windows製品・サービスを連携させて利用シーンを提供しようというアプローチが、Windowsブランドの新戦略と謳われている部分だ。

    ビル・ゲイツも感じていた?! もっと繋がるべき

    笹本氏は、この「うまく繋がっていない」という思いを、ビル・ゲイツ氏も抱いていたのではないかと感じているという。

    ゲイツ氏も"壁"を感じていた?

    笹本氏 「昨年、ビルの現役として最後となったグローバルでの総会時に『マイクロソフトは10年先の技術を作っている優秀なエンジニアがいる。今ある技術をマーケティングしていく組織も強い。だが、これを連携させた上でロードマップとして示していかないと、ユーザーを惑わすことになる。点在しているものを繋ぎ合わせることもできない』と話したのを聞いていて、私が勝手にですが、彼自身にそういう意識があるのかなと思ったんです。Windows 7にしてもLive Meshにしても、(リリースする製品に関する)先の情報を相当もらうようになってきた。これまでにはこんなことはなかったし、この一年でずいぶん改善されたと思っています。今やっているものが先に繋がっていかないと駄目ですからね。そこは、ユーザーに対してもパートナーに対しても、自信を持って物事を言えるようになったと思います」

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