【レポート】
ヤフーとネットスターが事務局を務める「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」はこのほど、子どものネット利用における親や学校、企業それぞれの役割をテーマとしたシンポジウムを開いた。同研究会メンバーで群馬大学特任教授の下田博次氏は「法律や警察が管理できない学校や家庭などの"グレーゾーン"での対処が最大の問題」と訴えた。
「子どもたちのインターネット利用について考える研究会」は、子ども達のネット利用に関する調査・研究を行い、保護者やサイト運営者に情報を提供するため、今年4月に発足。下田氏やお茶の水女子大学教授の坂元章氏ら6人がメンバーで、ヤフーとネットスターが事務局を運営、10月までを第1期として調査・研究活動を行っている。
シンポジウムでは小渕優子 少子化担当相が来賓としてあいさつ。「インターネットが普及し、便利なコミュニケーションツールとして利用される一方、有害情報や悪意のある利用者など、子どもたちが必ずしも安全に利用しているわけではない。内閣府としても、子どもが安全にネットを利用する環境整備にまい進していきたい」と述べた。
その後、群馬大学の下田氏が、「ペアレンタルコントロールの重要性」と題して基調講演を行った。
下田氏は、「子どものネット利用においては、ゲーム機、PC、携帯電話の3つのターミナルがあるが、今回は携帯電話について話す」と前置きした上で、「携帯電話は一見ただの電話に見えるがそうではない。米国などに比べても日本の子どもの携帯利用は非常に特殊で、子育てをする上で解決が難しい構造になっている」と指摘した。
下田氏によれば、子どもの携帯ネット問題の構図は、出会い系サイトなどが関わる「少年犯罪」、悪徳商法やオークション詐欺などの「消費者問題」、学校裏サイトやプロフなどが原因となって起こる「学校生活問題」、長時間のネット利用による生活の乱れなどの「家庭生活問題」の4つに分かれる。
下田氏はこのうち、少年犯罪と消費者問題は「ブラックゾーン」、学校生活問題と家庭生活問題は「グレーゾーン」と分類。「ブラックゾーンに関しては、法律に基づいて警察や消費生活センターなどによる規制が可能だが、グレーゾーンは非常に対処しにくいのが特徴」と述べ、「これらの問題を解決できないしわ寄せが、全て学校にきているのが現状」と強調した。
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