唐沢「しかし、我々がこういうことをするようになって13年経つわけだけど、似たようなことをする人がもうちょっと出てきてもいいような気がするんですけれども」

岡田「マッドビデオも、それとして観せて笑えるだけじゃなくて、進化過程とか、どういうふうにみんなが考えて作ってるのかを観せると、かなりおもしろいんですけれども、そういう発見がないんですよね」

唐沢「YouTubeやニコニコ動画にある映像なんかも、こういう順番で観てみようとかいうことをサジェスチョンできるということであれば、"もうオタクアミーゴスの時代じゃねえな"と思っていたわけですよ。いちいちこういうところに来て、暑い思いとかしなくてもすむし。観せ方ですよね」

岡田「短くして観せるという方法もあるし、突っ込みを入れるというのもあるし」

唐沢「これからはネタそのものは誰でも手に入るわけだから。いや、早くオタクアミーゴス辞めて観るほうに行きたいんだけれども(笑)」

岡田「僕らここで観せようと思ったら、自分たちで集めてハズレ覚悟で観なきゃいけないわけですよ。ムダなものひたすら集めるしかないんでしょうね」

唐沢「その酔狂さというか。若い人って、自分の興味からはずれてるとまったく観ないんだってね」

岡田「でも、やっぱりオレらは楽してますよ。だって、眠田さんが観るようなものは生涯観なくて、眠田さんが紹介してくれるやつだけ観てりゃいいわけだし」

唐沢「でも、それを観れば笑うじゃないですか。それを今の若い人は、やらないらしいんだよね。早くそういう自分の規格からはずれたものをおもしろがるということを岡田さんあたりが理論化しなきゃだめなんじゃないですか」

岡田「それを理論化するというよりは、ただ目の前にいる人たちを楽しませたいしかないんですよ。大学で講義するんでも、人前で話すのでも、やっぱり受けたいじゃないですか。同じ興味もってる人たちだけじゃなくて、たまたま来ただけの人でも、受けたら仲間が増えるわけだから」

唐沢「僕たちのころ、まだよかったのは、アニメの歴史を最初からたどろうと思ってもできるわけね」

岡田「たいしたことなかったですよね」

唐沢「今、アニメの新作全部観るだけでも、一生のかなりの時間をそれに使っちゃうんですよね」

眠田「観てるよオレは(場内爆笑&拍手)」

唐沢「まあ、今回はこんなことでいいのかな」

眠田「また機会がありましたら、ヘンなものもって来ます」

3人「ということで、本日はどうもありがとうございました」

なお、今回のイベントのより詳細な内容は、年末に楽工社から出版される単行本に収録される予定だ。