【レポート】
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NTTドコモの辻村清行副社長 |
CEATEC JAPAN 2008の2日目にあたる1日、NTTドコモ代表取締役副社長の辻村清行氏がキーノートスピーチに登壇し、「ケータイの今とこれから」の演題で講演した。ごく近い将来に向けた携帯電話の進化の方向性を説明しながら、それらに関連する同社の取り組みを紹介する内容で、講演全体を通じたテーマは「インターネットのケータイ化」とされた。
辻村氏は冒頭、新興国では年率20~30%ものペースで契約数が伸びているのに対し、伸び率が5%を切っている日本は「量的には成熟した市場」だが「質的にはますます進化する」と指摘し、携帯電話は成熟分野であり今後大きな成長は望めないとする見方に反論。加入者の9割近くがiモード等のインターネット接続サービスを契約し、第3世代(3G)携帯電話が占める割合が8割を超えている日本は、「インターネットのケータイ化」が世界的な潮流となりつつある今、「世界の少し先を行く市場」であると位置付けた。
現在同社が一般にサービス提供している最も高速な通信方式はW-CDMA/HSDPAで、受信速度が最大7.2Mbps(規格上の理論値、以下同)、送信は同384Kbps。2009年中には送信を高速化するHSUPAを導入し、5.7Mbpsまで引き上げる。実効速度としては「平均1~2Mbpsくらいをお使いいただける」(辻村氏)見込みという。また、同社が「Super 3G」の名称で呼んでいる新技術のLTEについては「2010年度には入れたい」(同)とし、その際の実効速度は「平均的な実感スピードは数十Mbpsくらいだろう。光ファイバーと同じくらい」になると説明した。一方、第4世代(4G)と呼ばれる次世代の通信方式は「周波数が3Gとは違うし、方式も大きく異なる。かなり先、2015年度以降くらいになると見ており、この先数年は3GあるいはLTEが主流になるだろうと考えている」(同)との見解を示した。
もともとGSMからW-CDMAへの移行が多かった欧州では、その後継にあたるLTEを導入しようとする動きが大きかったが、米国ではW-CDMAの競合規格であるCDMA2000でサービスを提供していたVerizon WirelessがLTEの採用を表明し、日本でも同じくCDMA2000陣営のKDDIによるLTE導入が確実視されている。世界的に「次はLTE」という動きが主流になる中、当初からの規格策定メンバーであるドコモは先陣を切ってサービスを開始したい考えだが、辻村氏は「あまり早く行き過ぎてもまずい」とも話す。FOMAは世界初の3G携帯電話だったが、標準化作業の早い段階でのサービス開始だったため、特に海外の基地局や端末との間で十分な相互接続性が得られないといった問題が初期に発生した。日本はLTEを「世界よりは若干早く導入できる」(同)としながらも、各国と足並みをそろえたいとの慎重な姿勢も伺える。
また、今後のネットワーク基盤としては、圏外エリアの縮小とネットワーク負荷の軽減に役立つフェムトセル(超小型基地局)がより重要になるとする。現在は法制度上、同社が用意した専用線にフェムトセルを接続してエリア展開を図っているが、辻村氏は「将来は、私共のコアネットワークと結ぶ回線には固定のブロードバンドを使わせいただく」と述べ、規制緩和が進めば、加入者宅のブロードバンド回線にフェムトセルを接続していく方針を明言した。
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