【レビュー】
映画『アイアンマン』は、アメリカで公開されるや、記録に残る大ヒットとなったが、実は公開前は本作への期待値はさほど高くなかった。キャラの知名度が低かったためだ。ファンの間では根強い人気を保っているキャラだが、スパイダーマンやハルクなどに比べるとメジャー感には欠ける。中年のヒゲ社長というキャラに、読者が今ひとつ感情移入しにくかったためかもしれない。
1994年~96年にはTVアニメが作られたこともあったが、視聴率はふるわなかった。このアニメは日本でも1996年にNHK衛星第2放送で放映されたが、私の記憶では日本でもまったく話題にならずに終わっている。そんな具合であったから、映画業界人は『アイアンマン』はせいぜい中ヒットくらいで終わるだろうと踏んでいたらしい。
しかし『アイアンマン』は北米で公開されるや大ヒットを飛ばし、人々をアッと言わせることになった。何しろフタをあけてみれば、ロバート・ダウニーJr.やグウィネス・パルトロー、ジェフ・ブリッジスらの名演、きびきびとしたストーリー運びの脚本、ユーモアの効いたセリフ、最新CGを駆使したスリリングなアクション描写、ていねいなメカニックデザイン、どこをとっても素晴らしい出来であり、今となっては、なぜ本作のヒットがちょっとでも危ぶまれたのか、逆に不思議に思えてしまうほどだ。
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