iPod touchは正面からながめただけでは何も変わっていないように見えるが、背面がiPhone 3Gを思わせる緩やかなカーブになり、持ってみると手のひらにしっくりとなじむ。本体左側に音量調節ボタンが設けられ、メディアプレイヤーとして格段に使いやすくなった。バッテリー駆動時間は、従来の音楽再生22時間/ 動画再生5時間から、音楽再生36時間/ 動画再生6時間に延びた。またNike + iPodのレシーバ機能を内蔵している。ウォーキングや散歩に、Nike + iPodを活用している人にはうれしい機能になりそうだ。ただ重量が従来モデルよりも5g軽くなったものの、ジョギングにはnanoを選ぶ……というのが率直な感想だ。

本体左側に音量調節ボタン。背面が緩やかなカーブになり、よりホールドしやすくなった

iPod touchのキャッチフレーズは「最高に遊べるiPod」。特にゲームがアピールされていた。右の写真は11月にEAがリリースする予定の「Need for Speed Undercover」

iPod touch(左)とiPhone 3G(右)のサイズ比較

同じくサイズ比較。遊ぶためだけなら、薄くて軽いiPod touchの方が扱いやすい

オススメしやすいラインナップに

今年の音楽イベントは、昨年のような怒濤の発表攻勢ではなかった。サプライズのない地味なイベントという声も聞こえてきそうだ。だがiPodユーザーの視点で見ると、ここを直してもらいたいとか、こんな機能があったらなというポイントが手堅く押さえられた。その結果、隙のないラインナップになったという印象を受ける。昨年発表のnanoやtouchの購入にふみ切れなかった人でも、今年のモデルは食指が動くのではないだろうか。また、はじめてiPodを購入するという人にも、お勧めしやすいラインナップに思える。