この夏、話題の商品といえば、なんといってもミニノートだ。ASUSTeKの「EeePC」を始め、日本エイサーの「Aspire one」や日本ヒューレット・パッカードの「HP2133 Mini-Note PC」など、小さくて持ち運びやすく、かつ値段もお手ごろな製品が多数リリースされている。商品バリエーションが増えるのはPCユーザーにとって喜ばしいことなのだが、同時期にこうも集中して発売されると、どれを買えばいいのか分からなくなってしまうのが正直な感想だ。

「いっそのこと、カッとなって全ミニノートを一括大量大購入してしまえ!」とも思ったりするわけだが、そんなことをすると後になって必ず大後悔するというか、ヘタするとコワイお兄さんたちが徒党を組んで大集金にきたり、遠く南の海へ大航海するハメになったりしてしまうので、それなら買うのをもう少し待ってみようと思ったりして、結局「買わずじまいスパイラル」に陥ってしまう筆者であるが、読者のみなさんはどーでしょうか?

そんなわけで、どれを購入しようか迷っている筆者のもとに、7月に発売された工人舎の「KOHJINSHA SC」シリーズがやってきた。「SC3KP06A」だ。もちろん、このレビューを書くためにだ。仕事の関係上、これまでに何台ものミニノートに触れてきてはいたが、このSCシリーズを手にとった瞬間にビックリ。ナニコレ!? 小さくて軽いヨ!! そう、このSCシリーズは、ほかとは一線を画するほど小さくて軽いのである。

Intelのモバイル機器向けCPU「Atom」を搭載した「KOHJINSHA SC」シリーズ。試用したのは最安価モデル「SC3KP06A」だ。ほかにプラス1万円でGPSやBluetoothに対応する「~06GA」や、オフィス2007プリインストール済みの「~06F」が用意されている

親指でタイピングする携帯ゲーム機のような製品は別として、標準的なノートPCのキーボード & ディスプレイ、端子類を備えたマシンとしては、驚くほどコンパクト。一般的な小型ノートがA5サイズよりもやや大きいのに対して、SCシリーズのサイズは189(W)×155(D)×25.4~33(H)mmとA5よりも小さい。

専用キャリングケースが標準で添付される。柔らかな耐振動性に優れた素材で、カバンのなかで激しく動いても大丈夫(のハズ)

さらに、重量はSC3KP06Aなら798g。EeePC 901に比べてもひと回り程度小さく、約300g軽い。100gあたりの値段は1万1,253円で、100gで5,436円のEeePC 901に比べてもプレミア感は倍以上! とまあ、意味不明なデータはさておき、このサイズと重量ならカバンに入れてもジャマにならず、重さも気にならない。見た目よりもやや重く感じられるが、このボディでPCの役割をしっかり果たせるのは感激だ。モバイルPCで1kgを超えると途端に重く感じてしまう筆者にとって、バッテリ込みで798gという軽さにはかなりの魅力を感じる。