【レビュー】
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ワイド端、周辺の描写について比べてみた。下の画像は前ページの壁と同じ状態で、絞りを変えて撮影している。
VR 24-120mmの開放では周辺の像がかなり劣化する。像がゆるいだけでなく、像の流れ、色収差も発生する。光量落ちと重なって、なんだか汚い感じだ。絞るにつれ改善され、F8あたりで安定する。しかしもっとも像がシャープなのはF16あたりだった。F22では回析現象のためかえってゆるくなる。
対して24-70mmは、開放のF2.8ではやはり像は暗く、ゆるい。しかし色収差らしきものは発生していない。像のゆるさもVR 24-120mmのF11と同じくらいに収まっている。絞るにつれて改善され、F5.6でごくわずかに残り、F8では完全に安定する。F22では回析が見られるが、影響は少なめだ。
画像中央部も比較した。当たり前だが、ワイド端でもどちらのレンズも中央部での光量落ちはほとんどない。開放では少し像がゆるいが、1段絞れは十分に安定する。絞り全域について、やはり24-70mmのほうがひとまわりシャープな印象で、細部まできれいに解像している。
テレ端ではどうだろうか。周辺については、基本的にワイド端と同じ傾向になる。VR 24-120mmでは開放のF5.6で少しゆるい程度で、それ以上ではほとんど変わらない。24-70mmではF2.8ではかなりゆるく、F5.6以上で安定し、非常にシャープになる。全体に24-70mmのほうが解像力は高く、24-70mmのF2.8でもVR 24-120mmのF11と同じくらい。しかしワイド端ほど絞りによる差や、VR 24-120mmと24-70mmの違いは少ない。
テレ端の中央部は、絞りによる差は非常に少なく。どちらも開放で少し緩くなる程度。全体に24-70mmのほうがシャープで、細部まで解像する。ちなみにテレ端では両レンズの焦点距離が異なるため、試撮の撮影距離も違っている(被写体の大きさを同じにして撮影)。
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VR 24-120mm、ワイド端で撮影した画像の左下 |
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F3.5 |
F4 |
F5.6 |
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F8 |
F11 |
F16 |
F22 |
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24-70mmmm、ワイド端で撮影した画像の左下 |
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F2.8 |
F4 |
F5.6 |
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F8 |
F11 |
F16 |
F22 |
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VR 24-120mm、テレ端で撮影した画像の左下 |
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F5.6 |
F8 |
F11 |
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F16 |
F22 |
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24-70mmmm、テレ端で撮影した画像の左下 |
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F2.8 |
F4 |
F5.6 |
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F8 |
F11 |
F16 |
F22 |
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VR 24-120mm、ワイド端で撮影した画像の中央 |
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F3.5 |
F4 |
F5.6 |
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F8 |
F11 |
F16 |
F22 |
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24-70mm、ワイド端で撮影した画像の中央 |
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F2.8 |
F4 |
F5.6 |
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F8 |
F11 |
F16 |
F22 |
D700は「ヴィネットコントロール」を装備している。これは周辺光量落ちを自動的にフォローするもので、「しない」「弱め」「標準」「強め」の4段階で設定できる。初期状態では「標準」になっている。当然ながら、絞り込んで周辺落ちが気にならないレベルではほとんど働かず、開放近くで効果を発揮する。ちなみにここまでのテストでは、初期状態(標準)で撮影している。
このヴィネットコントロールも比較してみたが、両レンズとも開放まで開けると、「標準」はもちろん、「強」でも若干周辺の光量落ちは残ることがわかった。それでも「なし」に比べればその差は明らかで、効果は高い。
「強」にすることで画質が劣化するかもしれないと思ったが、その差は無視していいだろう。ヴィネット云々以前に、開放では周辺の像がゆるくなるので、劣化しているかどうかわからないのだ。ビネットコントロールは常時「強」で使ってかまわないと感じた。
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D700は周辺の光量落ちを補正する「ヴィネットコントロール」(VC)を装備する。下は、マニュアルで露出を固定し、ヴィネットの効果を比較したもの |
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さて、まとめよう。VR 24-120mmと24-70mmを比較すると、明らかに画質の差は現れた。特に開放近くでは、画像の周辺部分がずいぶん違ってくる。24-70mmのほうが新しく、コストをかけて作られた分、きれいに描写する。
では、画質の差が価格ほどの圧倒的な違いかというと、それほどでもないように感じた。VR 24-120mmを使う場合、ワイド端なら少し絞り込むとか、開放で使うなら周辺にボケが来るように意識すれば、ずいぶんフォローできる。もちろん仕事や作品づくりなどでシビアに使うというなら24-70mmを薦めるが、VR 24-120mmも悪いわけではない。
考えるに、D700のポテンシャルの高さのおかげではないだろうか。フルサイズながら画素数を1210万画素に抑えることで、撮像素子の粒ひとつひとつが非常に大きなものになっている。その代表的なメリットは高感度撮影を可能にした点だが、もうひとつ、レンズを問わず高い描写が行なえるという特長を得たのではないか。
今回はたった2本のレンズを比べただけなので断言できないが、クラシックな単焦点レンズなどでもぜひ試してみたいと思った。
撮影・レポート : 西尾 淳(WINDY Co.)
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