【レポート】

次世代Webの基盤技術!? 世界的権威が語る、「マイクロフォーマット」の現状

1 情報の相互運用性を高めるフォーマット

    木達一仁  [2008/08/01]

    皆さんは、「microformats(以下、マイクロフォーマット)」という技術をご存知だろうか。マイクロフォーマットとは、既存の(X)HTML仕様における語彙を拡張し、より豊かな意味付けやマークアップを可能にすることで、情報の相互運用性を高めようという草の根的な取り組みから生まれた、一連のフォーマットのことである。

    たとえばイベント情報について考えてみよう。開催日や開催場所といった情報を、(X)HTMLで標準的にマークアップする方法は無なかった。その意味や目的に特化した要素タイプが、仕様に定義されていないからだ。それゆえ、イベント情報サイトの数だけ異なる種類のマークアップ手法が存在していると言っても過言ではない(少なくともマイクロフォーマットが登場するまでは)。Web上から、特定の意味をあらわす情報だけを正確に識別して抽出したり、検索したりするような処理が、大抵の場合に困難を極める所以である。

    比較的よく使われる種類の情報でありながらも(X)HTML仕様で要素タイプが定義されていないものに対し、マイクロフォーマットはclassやtitle、rel、revといった属性を使って意味付けを行う。そこで用いる属性値は標準化されているため、上述したような機械的処理が実現しやすく、また異なるアプリケーション間でも情報を流通させやすい、といったメリットが生じる。

    マイクロフォーマットは、主にオンライン上のコミュニティに参加しているメンバー同士の議論を経て策定されるのだが、そのコミュニティの間で一目置かれている人物がJohn Allsopp氏だ。氏はマイクロフォーマットに特化したBlog「microformatique」を運営しているほか、マイクロフォーマットの専門書である『Microformats: Empowering Your Markup for Web 2.0』の著者としても知られる。

    そしてつい先日、同書の日本語翻訳版『マイクロフォーマット ~Webページをより便利にする最新マークアップテクニック~』が、毎日コミュニケーションズより発売された。翻訳をメディアプローブ インフォメーションアーキテクトの浅野紀予氏、監修を筆者が担当している。発売に先立ち、去る6月17日、『マイクロフォーマット』出版記念セミナーを筆者が所属するミツエーリンクスで開催した。

    セミナーの前半はマイクロフォーマットの基礎知識を筆者が講演、後半はAllsopp氏と筆者が対談するという二部構成。会場には、マイクロフォーマットに興味を持つWebデザイナーやWeb開発者を中心に、50名近くが集まった。本稿では対談部分、とりわけAllsopp氏の発言にフォーカスして、セミナーの模様をレポートしよう。

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