アドビ システムズのホームユーザー向けの写真編集ソフト「Photoshop Elements」とムービー編集ソフト「Premiere Elements」はもともと、「Photoshop」、「Premiere」というセミプロ~プロ向け製品のエントリーモデルとして用意されたアプリケーションである。ここ数回のバージョンアップにより、オリジナルのPhotoshopやPremiereと肩を並べるほどの機能性を持ち、なおかつ直感的で簡単に操作ができるインタフェースを備える、独自のElements路線を確立したようだ。年に一度という頻繁なバージョンアップがなされることもあり、今ではElementsで評判の良かった機能がPhotoshopやPremiereに逆移植されることも珍しくなくなっている。

アドビシステムズのホームユーザー向け写真編集ソフトPhotoshop Elements 6(左)とムービー編集ソフトPremiere Elements 4(右)

ひとつには、デジタル一眼レフカメラやハイクオリティなDVカメラといった、従来プロしか使用しなかった機材がホームユースにまで広まってきたことで、ホームユースに求められる機能がプロ向けのものとあまり変わりなくなったことがその理由として挙げられる。また、ライバル製品が数多く台頭して来たジャンルでもあり、よりユーザビリティの高いアプリケーションを追求しなければ勝ち続けることができないという事情も少なからずあるだろう。

Photoshop Elements 6、Premiere Elements 4でも、こういったユーザの高い要望をかなえるべく、さまざまな機能の改良や新機能が追加されている。また両ソフトともに、インタフェースがCS3のようにシャープで実用性の高いデザインに変更され、動作スピードも向上した。次項以降では、新しくなったPhotoshop ElementsとPremiere Elementsそれぞれの新機能や使い勝手のレビューをお届けしよう。