画像共有サイトやGoogleなどで画像を検索すると、1ページに表示されるサムネイルの数は制限され、意外と探しにくいものです。しかしWebブラウザに「PicLens」アドオンをインストールすれば、画像やYouTubeの検索結果のサムネイルをフル画面の3Dビューアで大量表示したり、スライドショーとして見たりすることができるようになります。

Webブラウザにアドオンをインストール

「PicLens」はFirefox 2(Windows/Mac版)、Internet Explorer 6/7、Safari 2.0~3.0.4(Mac版)に対応しています。IE版はFirefox版とほぼ同様に動作するので、本稿ではFirefoxのアドオンを利用します。なお、Mac版のSafari用アドオンは、原稿執筆時点のSafari最新バージョン(3.1.1)に対応していなかったため割愛します。MacではFirefoxのアドオンを利用した方が良いでしょう。

Firefoxの場合は、PicLensのWebサイトにアクセスして[Download]ボタンをクリックします(図1)。ウィンドウ上部に「~インストールを要求できない設定になっています」と表示されたら、[設定を変更]ボタンをクリックしてサイトを許可します(図2)。そして再び[Download]ボタンをクリックし、アドオンをインストールします。IEの場合は、[Download]ボタンをクリックするとActiveXコントロールのインストールとなります。アドオンの実行を許可してから[Start Install Now]ボタンをクリックしてインストールします(図3)。

(図1)PicLensのWebサイトにアクセスすると、[Download]ボタンでWebブラウザに対応したアドオンがダウンロードできます

(図2)Firefoxでは、このダイアログで[許可]ボタンをクリックします。続けて[Download]ボタンをクリックしてアドオンをインストールます。Mac版のFirefoxでも同様です

(図3)IEの場合は、アドオンの実行を許可するとWebページ上に[Start Install Now]ボタンが表示されるので、これをクリックしてインストールします

2つのモード「3D Wall」と「フルスクリーン」

インストールが終了してFirefoxを再起動すると、簡単な説明とチュートリアルを兼ねたWebページが開きます。ページ内のサムネイルにマウスポインタを合わせると矢印のボタンが表示されるので、それをクリックします(図4)。すると画面が切り替わり、「3D Wall」モードで動画や画像が表示されます(図5)。

(図4)PicLensに対応したWebサイトでは、サムネイル画面にマウスポインタを合わせると三角のボタンが表示されます

(図5)Webサイトの画像や動画を一覧表示する「3D Wall」モード。クリックしたサムネイルが動画なら再生が始まり、画像ならやや大きめに表示されます。カーソルキーで周囲のサムネイルに移動することもできます

表示中の動画や画面の外をクリックすると、サムネイルが壁のような形で一覧表示されます。画面下にはサムネイル数の表示も兼ねたスクロールバーがあり、これをドラッグしてサムネイル一覧を移動します(図6)。3D表示で大量のサムネイルが表示されるのは圧巻で、左右にドラッグすると、サムネイルが傾きながら高速に移動します。また、マウスホイールによりサムネイルの拡大・縮小も可能です。サムネイルをクリックすれば、その画像や動画が拡大表示されます。

(図6)サムネイルが大量に表示され、3D表示で左右にすばやく移動できるのが最大の特徴です。画像や動画の検索でも、検索結果のサムネイルがこのように一覧表示されます

拡大表示された画像や動画をダブルクリックすると「フルスクリーン」モードに切り替わります(図7)。画面下側にはスライドショーバーが表示され、そこで表示したいサムネイルを選択したり、スライドショーを開始したりすることができます。また、マウスポインタをスライドショーバー以外の場所(画面の中央など)に移動すると、バーが隠れるようになっています。また、タイトル表示欄の右端にある地球のボタンをクリックすると、該当するWebページが開きます。

画面右上には検索バーがあり、検索するWebサイトやキーワードを指定して検索結果のサムネイルを表示することができます(図8)。ただし、日本語を入力すると変換中の文字が表示されないので、日本語での検索はWebサイト上から行った方が良いでしょう。

(図7)「フルスクリーン」モードでは、スライドショーバーのサムネイルをクリックして表示を切り替えます(マウスホイールも対応)。また、左下にある右向きの[▲]ボタンでスライドショーが開始します

(図8)右上の検索バーでは、検索サイトを指定してキーワード検索が行えます。ただし日本語の入力には不都合があります

「フルスクリーン」モードから「3D Wall」モードに戻すには、画像や動画をダブルクリックするか、スライドショーバーの左下にあるボタンをクリックします。また、通常のWebブラウザ画面に戻るには、右上の[×]ボタンをクリックします。

日本語で検索して「3D Wall」モードに切り替える

PicLensの表示に対応するWebサイトは、基本的に海外のものです。日本でもおなじみのサイトとしては、画像共有サイトのFlickrやPicasa Webアルバム、Googleの画像検索、YouTubeなどがあります。日本語で画像や動画を検索し、その結果をPicLensで表示したい場合は、一度Webサイト上で検索してからPicLensに切り替えます。例えばYouTubeで「猫」で検索したら、ツールバーの右端にある[Launch PicLens]ボタンをクリックします(図9)。すると、検索結果が「3D Wall」モードで表示されます(図10)。もちろん、サムネイルにマウスポインタを合わせて、三角ボタンで切り替えることも可能です。

(図9)PicLensに対応したWebサイトでは[Launch PicLens]ボタンが青くなります(無効の場合は黒)。なお、IEの[Launch PicLens]ボタンはコマンドバーに追加されますが、色は変わりません

(図10)[Launch PicLens]ボタンをクリックすれば「3D Wall」モードでサムネイルが一覧表示されます。検索結果ページに表示されたサムネイルだけでなく、その後に続くサムネイルも(多少時間はかかりますが)表示されます

このように、PicLensに対応したWebサイトであれば、大量のサムネイルを一度に表示できるので、見たい画像や動画を探すのに便利です。対応するサイトが少ないのが難点ですが、検索に利用するだけでなく、写真共有サイトでお気に入りユーザーの写真をスライドショーで眺めるといった使い方も良いのではないでしょうか。