【レポート】

バーチャルだけど、土地、買いました(1) - セカンドライフ三面記事

    國森春美  [2008/05/26]

    袖ふれあうも他生の縁

    まったくのわたくしごとですが、セカンドライフで自宅用の土地を買いました。実は、土地を買うのは2回目です。1回目はわずか一週間ほどの地主体験でした。今回もそんなに長くは持っていないでしょう。土地を持つ機会はあまりないと思いますので、この機会でないとできにくいことを散漫ですが紹介させてくださいね。

    筆者が土地を買ったのは、あんなことやこんなことをしたかったから

    セカンドライフの土地は2種類に分類できます。リンデンラボが管理している「メインランド」と、リンデンラボからサーバをレンタルした個人などが管理している「プライベート・アイランド」です。どちらにも成人向けのモノゴトが可能な「Mature」エリアと、成人向けの要素は禁止の「PG」エリアが用意され、プライベート・アイランドは商業地と住宅地を分ける傾向にあります。筆者が購入した土地は、プライベート・アイランド/Matureエリアの住宅地です。

    これらの土地は、いつか立ち去るときにサーバの持ち主に返却する規約になっています。迷惑な住民に対しては、「規約違反」を盾に領地を没収したり、アクセス禁止にしたりすることができるため、(残念なことに?)噂に聞いた地上げ屋やグリーファーには今のところ遭遇していません。

    メニューバーの「世界」にある「土地情報」で土地の種類がわかります。画面はメインランドの例。リンデンラボ直轄のメインランドでは、筆者が見た限り約款がないようです。起伏の多い地形で、街全体も混沌とした雰囲気になりがちですが、そんな世界が好きな方もいると思います

    こちらはプライベートアイランド。島のはしっこを購入したので、この海の果てまでわたしのものです。といっても、これより向こうに行くことはできないんですけど

    それでも、土地を持つと、それなりに面白いデキゴトに遭遇するようです。

    最初に買ったのは、日割りで所有できる土地でした(通常は月単位かせいぜい週単位)。私のすぐあとに隣に引っ越してきた人にいきなり「65リンデンドル貸してください! わたし、このままでは明日の土地代が払えません」といわれて、面食らった思い出があります。袖ふれあうも他生の縁、ましてやお隣さんなのですから65リンデンドルぐらいの貸し借りは当たり前……には思えないのですが……。とにかく、筆者も土地代を払った後とあって、持ち合わせがなかったので断ったのでした。

    今回新たに購入した土地では、お隣に引っ越してきた人から「あなたの髪どこで買ったの?」と声をかけられました。それも、家でテレビを観ていたときです。このバーチャルワールドでは、ビューを横にずらせば隣の家の内部も見渡せます。セカンドライフ名物(?)のエッチなベッドを置いていることなんか、すっかりお互いお見通しの関係になってしまいます。立っているポジションが近いときは、壁で遮られていても会話の内容は筒抜け。筆者宅は無防備なので入ってくることだって可能です。実際、隣が売り出し中だったときに、下見にきた人の何人かが間違えてウチに上がりこんできました。

    お隣同士になると、家の中などは丸見えです。髪をセットして友人を待っていたら、隣の人にいきなり声をかけられました(この画像は再現です)

    以前にもレポートしましたが、セカンドライフの土地を買うことは、見方を変えればサーバのレンタルです。お隣同士になるということは、同じサーバを使う間柄になるということです。なので、どこかの国の誰かがバーチャルな世界の自宅にエッチなベッドを置いているぜウッヒッヒといったことより、パソコンに負担をかけるプログラムを走らせる人かどうかのほうが筆者などは大切に思えます。

    こういったあれこれを踏まえて、美観にもラグにも注意を払う閑静な住宅街では、典型的な利用制限として次ようなものがある模様です。

    • 商用禁止 / キャンプ施設禁止 / 広告禁止……閑静な住宅地には必須の用件です。キャンプというのはセカンドライフ用語で、人寄せサクラのアルバイトのことです。
    • 20メートル以上の高層建築物は建てない……街の美観をそこなわないためにです。
    • スカイボックス(空中に作る部屋や家のこと)は上空200メートル以上に設置する……街の美観からこれも大切です。
    • ○○人以上のパーティー禁止……人が集まると、サーバーに負荷がかかりますから。だいたいは20人以上が集まるようなときに注意が必要なようです。
    • スパイ行為禁止……ほかの住民の行動を見張るようなプログラムを走らせておくのを禁止しているのだと思います。
    • 武器の使用禁止……よくわからないのですが、自宅内の使用についても禁止しているのかもしれません。強力な兵器だと隣近所の人まで巻き添えを食うのかもしれませんしね。
    • 侵入禁止ラインの使用は謹しんでください……これもよくみかけます。侵入禁止ラインや高いフェンスで囲まれた家は、シムの雰囲気を悪くしがちです。
    • 大きなラグを発生させるプログラムの使用は謹しんでください……サーバに負荷をかけないでね、ということを真っ正面から言っているところも珍しくありません。

    土地の所有者が侵入禁止を設定すると、許可されていないアバターは土地に入れなくなります。近づくと「NO ENTRY」と書かれた赤いラインが出てきます

    これは隣家のキッチン、ではなく、家具屋さんのシステムキッチン売り場です。ピンクとブルーのボールはポーズボールといわれるもので、クリックするとアバターがエッチな動きを始めます。隣家にアバターが入れなくても、ビューだけずらし、隣家の家具をクリックてエッチ家具のメニューを確認する……なんてこともこの世界ではできちゃいます

    「セカンドライフ三面記事」バックナンバー

    ・第1回 バーチャル"サクラ"を巡る攻防
    ・第2回 バーチャル不動産ビジネスの正体
    ・第3回 ヘルプ! 英会話教室の外国人講師にぼったくられる
    ・第4回 汗と涙で稼いだリンデンドルを"円"に換えたら(泣)
    ・第5回 或る女の不条理で(ちょい)欲深い日常
    ・第6回 設定が招いたディスコミュニケーション!?
    ・第7回 グリーファーの襲撃に筆者は武装も考えた……
    ・第8回 誤解も愛のうち……妙な日本文化に触れる
    ・第9回 起業も職業選択も自由なバーチャルワークの魅力
    ・第10回 ロールプレイングを楽しんでる人たちがいる

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