インデックス表示はニュッと大きく

再生時の画像拡大は従来と同じで、コントロールダイヤルを回す方式。ボタンの連打よりもよほど素早く操作できる。最大倍率は14倍。ライブビューの顔検出で撮影した画像は、顔を中心に拡大されるのでとても便利。ただし任意で合わせたAFポイントは中心にならないのが不思議だ。標準状態では、撮影直後の確認再生時に画像が拡大できないが、「カスタムメニュー2」の「撮影確認」を「AUTO」にすると可能になる。実は再生メニューは探したのだが、こんなところにあるとは知らず、読者氏の指摘で気付いた次第。申し訳ない。

拡大時に[INFO]ボタンを押すことで拡大位置の変更や、拡大したまま次の画像にコマ送りできる機能を備える(E-410も同様)。「E-500」や「E-510」で採用されている2画面を並べる「ライトボックス再生」もいいが、操作が少々面倒なのが難点。E-420のコマ送り再生のほうが使いやすく感じた。

複数の画像を同時に表示するインデックス再生は、従来25コマが最大だったが、49コマ、100コマも加えられた。さらにダイヤルを回すと従来同様のカレンダー再生が可能になる。これもなかなか便利な表示だ。また、サムネイルが細かくなると、どの画像を選択しているかわかりづらいものだが、E-420では選択した画像がニュッと少し大きくなるアニメーションが取り入れられた。最初は妙な感じもあったが、慣れるととてもわかりやすい。

また、カメラを回転させるとそれに合わせて画像表示の向きが変わる回転再生も装備している。カメラをひっくり返えすと画像もひっくり返って表示される。とても楽しいのだが、これは遊ぶための機能ではなくて、縦位置で撮影したときにとても実用的なのだ。

標準の再生画面。ごく普通に見やすい

RGB別のヒストグラムや撮影情報を表示する総合表示画面

白飛び、黒つぶれの表示。大きくヒストグラムを表示することも可能

画像の拡大は最大で14倍。ダイヤルでスムーズに拡大できる

[INFO]ボタンで拡大位置が変更できるが、顔認識で撮影した画面は顔中心に拡大する

インデックス表示。選択された画像がニュッと大きくなり、わかりやすい

カレンダー表示。いつ撮影したかがひと目でわかる

カメラを縦にすると、画像は90度回転し、水平を保つ

さらに180度回すと、画像もひっくり返る。情報表示はカメラと同じ向きなのがおかしい

アレコレ設定できるマニアックさがいい

E-420をいじっていて思うのは、先に挙げたダイヤル機能の変更のほか、たくさんのカスタマイズ機能が用意されていることだ。もちろんプロ機ではカスタマイズが当たり前だが、E-420のような比較的安価なカメラだと、ちょっとマニアックな感じがして楽しい。

他のカメラから乗り換えるユーザーには、ダイヤルやピントリングの回転方向が変えられるのはメリットだろう。個人的に便利だったのは、左肩の連写ボタンの機能変更だった。「AFターゲット選択」を割り当てておけば、スーパーコンパネさえ使わずにAFポイントが変更できる。十字ボタンの左ボタンも主にライブビュー関連の機能が割り当てられるが、これは標準の「フェイス&バック」が妥当だろう。

JPEGの画像サイズ(ピクセルサイズ)、圧縮率(画質設定)の設定はE-3と同じパターンになった。画像サイズは7種類、圧縮率はSF/F/N/Bの4種類からの組み合わせを事前に4パターンを決めておき、それをスーパーコンパネなどから選択して使用する。RAWやRAW+JPEGへはいつでも切り替えられる。ちなみにもっとも圧縮率が低い(画質が良い)のは「SF(Super Fine)」だが、標準では「F(Fine)」が選択されている。

取扱説明書について若干。E-3からオリンパスの取扱説明書は冒頭が2色刷になり、とても見やすくなった。単に2色にしたというだけでなく、ここに各部名称と説明ページ数がまとめられていて、総合的なインデックスとして使えるようになった。機能を調べる場合、ボタンやダイヤルから調べることがとても多いので、これは正しいと思う。もちろんスーパーコンパネのインデックスも載せている。説明ページでは、もう少し各機能を選ぶとどうなるかという記述が欲しいと思うが、おおむね初心者にもわかりやすい取扱説明書に仕上がっていると思う。また、オリンパスのサイトにはPDFの取扱説明書」も上がっている。

コントロールダイヤルに割り当てる機能は、モードごとに変更できる

フォーカスリングは左右の回転方向を変えられる。他メーカーからの乗り換えに便利

ISO感度をオートにした場合、上限が設定できる。標準はISO 400

画質はサイズと圧縮率を事前に4パターン決めておき、それをスーパーコンパネなどで選択する

スーパーコンパネでの画質モードの選択。RAWはどれとでも同時撮影が可能

ユニークなところでは印刷時の解像度も設定できる。350dpiは商用印刷レベルの解像度