【インタビュー】

カプランジャパンが提唱する世界標準の英語力とは(前編)

 

世界がボーダレスになり、ビジネスはもとより、個人においても英語コミュニケーション能力がいっそう求められるようになってきた。しかし統計データをみると日本人の英語力は相変わらず低いまま。英語力がないため留学先も限られている。何かが間違っているのではないか。そこで日本の英語教育の問題点についてカプランジャパン代表、石渡誠氏にうかがった。

プロフィール
石渡誠氏
1960年生まれ。米国ジョージタウン大学院卒。 英語教授法修士号取得。帰国後、松本亨高等英語専門学校を引き継ぐ、フェニックス英語学院の教務部長として英語教育、留学指導に専念。2004年、ワシントンポスト社の教育部門会社カプラン社とのライセンス契約によるカプラン日本校代表に就任。

――単刀直入にうかがいたいのですが、日本の英語教育の何が問題なのでしょうか?

英語教育に関してさまざまな議論がありますが、その多くは枝葉部分で根本的なところを見ていません。原因は大学受験でも国民性の問題でもありません。教え方の問題です。英語教育が日本の中で閉ざされた状態で行われているためです。

――閉ざされた状態といいますと?

英語じゃない授業が行われている。つまり多くの日本人は英語ができるようには教わっていないのです。日本の授業は「英語についての授業」であって「英語の授業」ではありません。英語の知識を詰め込んでいく授業と英語ができるようになる授業は違います。たとえば水泳について勉強するのに「水」はいりません。教科書を読んで水泳について研究すればいいわけです。ただこれを10年やっても泳げるようにはなりません。

それと同じで、英語を勉強するのは、英語に関する知識を得たいのではなくて、英語ができるようになりたいから。でも英語ができるようには教えられてこなかったわけです。

よく「読み書きはできるけれども、話すことは苦手」とおっしゃる方がいます。また「日本では読み書きは教えるけれど...」とここで括ってしまう人がいます。しかし、長い間、英語教育に関わり、日本人の読み書きもできないのではないかと感じています。

カプランがワシントンポストの子会社という関係から、当教室のワークショップではニューズウィーク・リーディングという時間を設けていますが、ニューズウィークをちゃんと読める社会人の方は非常に少ないですね。ニューズウィークは向こうでは普通の雑誌で、ビジネスマンなら読めてなければいけないものだと思うのですが。

また、海外留学して勉強ができずノイローゼになって帰ってくる例がありますが、調べてみるとその原因は英語の読み書きができないことが大半です。「読み書き」が十分でないから宿題も終らないし、勉強もできないのです。

習得する難易度でいうとリスニングが一番易しく、次にスピーキング、そしてリーディング、ライティングという順番になっています。にもかかわらず学校では「とりあえず読み書きだけは何とかしよう」という変な教え方になっているのです。ちょうど英語を読むことを暗号解読をするように教えるわけです。その結果できあがる英語の能力が、劣ったものになってしまったということです。

――ではどうやればできるようになるのでしょうか

読むスピードや正確さなど、言葉を使う本来の能力を養わなければなりません。それには英語で授業することです。英語をちゃんと教えようと思ったら日本語を使ってはいけません。英語を英語で教える。直接法といわれる手法ですが、いまこれが世界標準となっています。アメリカの語学学校も同じ。英語を学ぶなら英語の世界に入らなければいけません。

そしてリスニング、スピーキング、リーディング、ライティングの4つの能力を世界標準の方法でバランスよく伸ばすことです。

ちょっと細かい話になりますが、ライティングでいうと学校では「日本語を英語にしなさい」とやるわけです。日本語の一文を英語にするのが「英作文」だと思っているわけです。

しかし英作文とは、パラグラフ・ライティングをするというのが世界標準です。通常パラグラフ単位で英語的なロジックというのを学ばせることを徹底的にやります。日本語とは段落の考え方が全く違います。読みやすさで分けるのではなく、1パラグラフ、1アイデアということで1段落に一つの考え方だけを書き、それをいかにロジカルに書いていくかがライティングの基礎なんです。

それから世界標準でいうと、そもそも英語を始めたばかりの生徒に1年程度、辞書を使わせません。辞書を使わせないでなにをするかというと、英語を聞いて、話せて、読めて、書けるように訓練します。そして1年くらいしてから辞書を使うようになりますが、それは英英辞典、日本語でいえば国語辞典です。これがスタンダードなスタイルです。英和、和英辞典など使わないのが世界標準なのです。

(後編につづく)

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