Outlook ⇒ Googleカレンダー の同期処理

Outlook(図13)に登録した情報をGoogleカレンダーへ同期処理する場合、「件名」「場所」「内容」「開始時刻」「終了時刻」「アラーム(繰り返しの予定)」などはGoogleカレンダーに反映されることがわかった。ただし、Googleカレンダーには用意されいない項目「ラベル」「連絡先」「分類項目」「プライベート」などOutlook独自の項目は反映されない。

図13 Outlookの予定追加ウィンドウ。一部の項目を除いて、Googleカレンダーに反映される

また、内容に添付ファイルやオブジェクトを付加している場合は、それらの項目が無視されて文字部分だけ同期される。逆にその状態でGoogleカレンダー側の内容を変更しても、Outlook側には反映されないようだ。

予定の公開方法は、空き時間の場合は外部向けの表示が「予定なし」になるが、その他の仮の予定、予定あり、外出中の場合はすべて予定ありになる。基本的にはGoogleカレンダー側にもある項目は同期されるが、ない項目は補完されるか、同期処理されないと考えてよさそうだ。唯一注意していのは、ファイルを添付したり、オブジェクトを付加したりした場合、連絡先が同期されない点だろう。

Googleカレンダー ⇒ Outlook の同期処理

Googleカレンダー(図14)に登録した情報をOutlookへ同期する場合も、お互いの共通項目については反映される。ただし、アラームは初回同期時には反映されるものの、その後の更新ではうまく反映されないようだ。また、Googleカレンダー側のコメント項目もOutlook側では表示されない(項目がないため)。

図14 Googleカレンダーの予定入力画面

その他の注意点としては、メインのカレンダー以外は同期されない点にも注意してほしい。Googleカレンダーでは、目的別にカレンダーを追加して使い分けることがあると思うが、Outlookではメインのカレンダーのみ同期処理が行われる。逆に同期したくないカレンダーと同期したいカレンダーとで使い分けるという方法も考えられる。

相互の同期

GoogleカレンダーとOutlook相互の同期については、基本的な動作は前述のとおりだが、更新が重なった場合はGoogleカレンダー側が優先されるようだ。あまり更新頻度が少ないと、更新が上書きされてしまうこともあると思うので注意が必要だ。

最後に

Google Calendar Syncを使ってみた感想としては、個人であれば十分使えるのではないかと思える出来だった。同期されない項目もあるが、それはアプリケーションが異なる以上、仕方のないも部分ではあるだろう。だが、オフライン状態でも使えるOutlookの利点と、どこからでもWebブラウザさえあれば使えるGoogleカレンダーの相互の利点を生かす方法としては面白いのではないだろうか。また、GoogleカレンダーにはそのWeb APIを使った数多くのアプリケーションが存在する。Web APIを使ってデータを登録し、それをOutlookに同期するという使い方も考えられるだろう。

何より設定項目も少なく、ただ常駐させておくだけでよいという手軽さがGoogle Calendar Syncの利便性だ。Outlookユーザの方は一度触れてみてはいかがだろうか。