【レビュー】

シグマ DP1 実写インプレッション

1 一眼レフの撮像素子をコンパクトなボディに

    加藤真貴子  [2008/04/09]

    シグマから、APS-Cサイズのセンサーと35mm判換算28mm相当の単焦点レンズを搭載したコンパクトデジタルカメラ「DP1」が発売された。DP1の発売は3月3日に始まっており、マイコミジャーナルの価格情報での平均価格は約9万5,000円(4月1日現在)となっている。

    SIGMA DP1

    DP1の魅力は大きな撮像素子

    「DP1」は、一眼レフに搭載する大型イメージセンサーを小さななボディに納めたコンパクトデジタルカメラ。2006年のフォトキナ(Photokina 2006)で参考出品されたときから、注目度はとても高かった。DP1に使われる撮像素子は20.7×13.8mm。APS-Cとするにはちょっと小さいが、一般的なコンパクトデジタルカメラに使われている1/1.8~1/2.53型CCDに比べて約7~12倍の大きさになるという。これは確かに魅力的だ。

    DP1の撮像素子は、シグマのデジタル一眼レフカメラ「SD14」に採用されたものと同タイプの「フォビオン(FOVEON) X3センサー」。光が色(周波数)によって透過性が異なることを利用したもので、受光部分ひとつで3色の情報が得られるという。このため有効解像度は、横2652×縦1768×3層の約1406万画素となる。

    搭載するレンズは、焦点距離16.6mm(35mm判換算:28mm相当)で開放値F4の単焦点レンズ。一眼レフ交換レンズ用と同等の大口径ガラスモールド非球面レンズを採用し、歪曲収差が少なく、高いコントラストを可能にしたという。

    レンズの前玉は、傷をつけないかと心配になってしまうくらい大きい。このくらいの大きさがあれば、開放値をF2.8までもっていけそうな気もするが、それだけ撮像素子が大きいということなのだろう(コンパクトカメラのF値が明るいのは撮像素子が小さいため)。F2.8まであればもっとボケが強くできるのに……、とちょっと残念に思った。レンズのカバーも、電源を入れると開閉するレンズバリア方式が便利なのだが、これだけ大きいと無理なのだろう。カチっと押し込む脱着式になっている。

    28mm相当の画角は、私的にはとても使いやすい。35mmよりもこのくらい広いほうが楽しいと思う。別売りで専用フードとアダプターのセット「HA-11」が用意されている。専用のワイコンやテレコンが今後発売されるのを期待したい。

    非常に端正なボディスタイル。表面はサラッとした感触

    モニターは23万画素の2.5型約TFT液晶を搭載する。必要最低限のシンプルなボタン配置

    ホットシューを備え、外部フラッシュや、ビューファインダーが使用可能

    右側面。グリップ部の膨らみはなく、フラットなボディ

    搭載する撮像素子「FOVEON X3センサー」。有効画素数は約1406万画素(2652×1768×3層)

    ボディサイズに対してレンズや撮像素子がいかに大きいかがわかる

    通常の撮像素子はカラーフィルターを使い、1画素(の面積)で1色のみ取り出す。極論すると、光の2/3は使用していないことになる

    フォビオンX3センサーは3層になっており、1画素の面積で3色を取り込むことが可能

    マニュアルでピントの合うコンパクトカメラ

    フォーカスの設定は、AF合焦範囲を50cm~∞とマクロ向けの30cm~∞に切り替えができるオートフォーカスと、マニュアルフォーカスの3種類が用意されている。AF方式は通常のコンパクトカメラと同じくコントラスト検出方式で、AFポイントは9点。マニュアルフォーカス時は、ピント調整時にフォーカスフレームの範囲を拡大表示する機能を備えている。

    液晶モニターは2.5型約23万画素TFT。見え方はなんとなくざらついた感じで、コントラストが低く細部がわかりづらい。ピントの具合も分かりやすいとはいえない。パソコンで画像を開いたときに、「えっ! こんなきれいだったの」と驚くという意味ではいいかもしれないが。DP1のボディは普通のコンパクトカメラより大きいので、3型の液晶も搭載できたかもしれない。

    表示で惜しいと思うことは、グリッド表示ができないこと(後述)。28mm相当の画角はパースがつきやすいこともあって、水平がずれているとものすごく目立ってしまう。ただ、本体上部にはホットシューが備えてあるので、水準器を装着するといいかもしれない。別売アクセサリーも豊富で、外部フラッシュ「エレクトロニックフラッシュ EF-140 DG」のほか、専用ビューファインダー「VF-11」が用意されている。

    と、書いた後でファームウェアのバージョンアップのニュースが届いた。どうやらグリッド表示が可能になるようだ。これで少し使いやすくなると思う。

    バッテリー部。専用リチウム電池「Li-ion Battery BP-31」を使用し、撮影能枚数は約250枚(CIPA規格)

    端子類はUSB(ビデオ出力)端子、電源端子と、非常にシンプル

    DP1には多くのアクセサリーが用意される。ワイコンなども期待したい

    DP1にフードアダプター「HA-11」(価格:2,000円)を装着した状態

    ビューファインダー「VF-11」(価格:2万円)を装着した状態

    外部フラッシュ「EF-140 DG」(価格:1万円)を装着。EF-140 DGのガイドナンバーは「14」で、内蔵フラッシュの光量の2.3倍

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