【レポート】

次世代スパコン開発の進捗状況

1 理研は日本の中心的な研究機関

    Hisa Ando  [2008/03/29]

    2008年3月13日と14日の両日、埼玉県和光市にある理化学研究所(略称:理研)の鈴木梅太郎ホールにおいて、理研シンポジウムが開催された。

    理研の和光研究所の入り口

    理研は日本の科学研究における中心的な研究機関であり、現在の理事長はノーベル賞科学者の野依良治氏が務めている。理研というと、一般には理研ビタミンのわかめスープや理研ピストンリングを思い浮かべるが、これらの会社は理研の研究を実用化する課程で生まれてきたものである。なお、会場の鈴木梅太郎ホールは、ビタミンB1(オリザニン)を発見した鈴木梅太郎博士の功績を記念して命名されている。

    また、理研は3400人あまりの人員と、ほぼ同数の客員研究員などを抱える、総勢7000人の大研究所であり、科学上の成果は山のようにあるが、最近では、113番目の新元素の発見などの成果を挙げている。そして理研は、巨大研究施設としては播磨のSPring-8や和光のシンクロトロンを建設、運用しており、その実績を買われて今回の文部科学省の日の丸スパコンについても理研が開発を委託されている。なお、理研の研究所は、筑波、横浜、神戸、播磨などにもあるが、和光市には本所と和光研究所が設置されており、理研の中心となる研究拠点である。

    今回の理研シンポジウムにおいて、10PFlopsを超える次世代のスパコンを開発する国家プロジェクトのプロジェクトリーダーである渡辺貞(ただし)氏が、その進捗状況について発表を行った。なお、正式名称は次世代スーパーコンピュータであるが、長いので以下では、次世代スパコン、日の丸スパコンとも呼ぶ。

    理研シンポジウムで次世代スパコンプロジェクトについて講演する渡辺氏

    渡辺氏は、次世代スパコンプロジェクトの目的は、(1)汎用性を重視した世界最先端・最高性能の次世代スーパーコンピュータを開発すること、(2)次世代スーパーコンピュータを最大限利用するためのアプリケーション・ソフトウェアを開発・普及させること、(3)次世代スーパーコンピュータを核とした世界最高水準の研究教育拠点を形成することであると述べた。

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