【インタビュー】

命の大切さを次の世代に伝えるために--宮島達男氏に聞く「Art in You」

1 10年ぶりの大作「HOTO」で"ジャンプ"

    チバヒデトシ  [2008/03/07]

    毎回、斬新な発想の企画展や注目される現代美術作家を紹介し、地方から最先端のアートムーブメントを発信している水戸芸術館現代美術ギャラリー。同ギャラリーにおいて、日本人アーティストの中でひときわ世界的評価の高い、宮島達男氏の大規模な個展「宮島達男│Art in You」が開催されている。開催期間は~5月10日。

    「宮島達男│Art in You」は水戸芸術館で開催中だ。写真は「Counter Skin in Hiroshoma - 3 black」

    「宮島氏を知らない」、「アートには縁がないよ」という人も、六本木ヒルズのけやき坂にある"巨大なデジタルカウンター"と言えば、ピンと来る人も多いだろう。この「Counter Void(カウンターヴォイド)」という作品同様に、宮島氏は発光ダイオード(LED)のデジタルカウンターで表現された作品で広く知られている。この「Counter Void」は、六本木ヒルズ/テレビ朝日放送センターの東南の角に設置されたパブリックアートで、ガラススクリーンに高さ3m以上の巨大なデジタル数字が浮かびあがり、人々のイマジネーションを呼び起こす作品だ。

    「Counter Void」をはじめ、宮島氏の作品のデジタルカウンターは、「1」から「9」の数字が不規則な速度で明滅しており、決して「0(ゼロ)」を表示しない。そのクールな表現手法と相反するように、これは「生」と「死」、そして「命」の永続性を表現している。「それは変わりつづける」、「それはあらゆるものと関係を結ぶ」、「それは永遠に続く」という3つの言葉に集約される、仏教思想に通底する宮島氏の哲学に根ざしたものだ。

    宮島氏の代表的な表現手法であるデジタルカウンター

    だが、今回の展覧会では、異なった表現へと変化が起きている。その変化が顕著なのが、この展覧会を代表する作品とも言える巨大な立体作品「HOTO」だろう。HOTOは、高さ5.5m、直径2.2m。全体をアルミパネルに覆われた多角柱で構成され、全体に数えられないほどのカラフルなLEDのデジタルカウンターが散りばめられている(実際には3,800個のLEDが使われている)。その圧倒的な様は、これまでのクールな宮島作品とは違った、エモーショナルなものを感じる作品と言える。

    『HOTO』。高さ5.5メートル、直径2.2mの巨大な作品

    アルミパネルには3,800個ものLEDが取り付けらている

    上部にはひときわ大きなデジタルカウンターが

    宮島氏にこの「HOTO」の意味するところについてうかがった。

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