【レビュー】

オリンパス E-3 実写インプレッション

1 待たれたプロフェッショナル用モデル

    西尾淳  [2008/02/23]

    オリンパスのプロ仕様のデジタル一眼レフカメラ「E-3」。頑強なボディと高速なオートフォーカスを備えた魅力的なカメラである。このE-3をレポートしよう。E-3の発売は2007年11月23日。価格はオープンだが、価格情報によると平均20万円弱で販売されているようだ(1月末現在)。また販売は本体のみで、レンズとのセット販売は行なわれていない。

    冒険に耐えるプロ用フォーサーズモデル

    オリンパスとコダックがデジタル一眼レフの規格「フォーサーズ」を提唱したのが2002年9月。そしてフォーサーズを初めて採用したのがオリンパスから2003年10月に発売された「E-1」だった。E-1はコンパクトなボディながら、高い耐候性とゴミ取り機構「ダストリダクションシステム」を装備するなど、アウトドア系カメラマンを中心に高い人気を得た。

    その後オリンパスからはE-300E-500、そして現行モデルであるE-410E-510など、多くのデジタルが一眼レフが登場したが、プロ仕様のカメラはなかなか姿を見せず、E-1の後継機が長く待たれていた。そしてE-1から4年を経て登場したのが今回の「E-3」である。

    E-3の登場により、オリンパスの現在のデジタル一眼レフのラインナップは、E-3、E-510、E-410という3台体制となった。他社のように性能で上下に並ぶのとは少し違い、E-510とE-410は同じような性能のため、三角形を描くようなイメージだろうか。しかしE-3の発表会レポートでも紹介したが、E-410=トリップ(Trip)、E-510=ジャーニー(Journey)、E-3=アドベンチャー(Adventure)と、それぞれの位置づけはしっかりしていてわかりやすい。つまり、スナップ撮影やちょっとした旅行にはE-410、本格的な撮影や長期の旅行にはE-510、そしてプロユースや冒険にはE-3というわけだ。そう、E-3は冒険にも耐えるカメラなのである。

    フォーサーズの一眼レフとしては、もっとも上位のモデルにあたる

    背面。自由にモニターの角度が変えられるフリーアングル液晶が特長

    上面。ダイヤルはもたないが、ボタンがたくさんある

    側面。プロ用としては小型だが、非常にしっかりしたボディをもつ

    トップレベルの防塵・防滴性能

    E-3の特長をまとめてみよう。E-1から受け継いだものとして、まず超音波によるゴミ取り機構と高い防塵・防滴性がある。マグネシウム合金製であることも共通だ。E-1の防滴性というと、某ネイチャー系写真家の撮影に同行したことを思い出す。大雨の山の中、E-1を三脚に付けたま肩に担いで歩き回っておられたが(レインカバーなし)、そんな状況でもE-1はなんともなく、快適に動作していた。E-3の防塵・防滴性は残念ながらテストできないが、この点は信頼して大丈夫だろう。

    E-3のマウントはもちろんフォーサーズ。撮像素子には有効1010万画素の「Live MOSセンサー」を使用する。連写速度はE-1の秒3コマから秒5コマに高速化されたが、最高シャッター速度が1/4000秒から1/8000秒になったほうがうれしいかもしれない。

    ボディ内手ブレ補正も強化された。撮像素子だけでなくゴミ取り機構も動かさなければならないため、重量的に不利になるはずだが、かなり強力なモーターで動かしているのだろうか、シャッタースピードで最大5段分も補正する。現在、最高クラスの補正量である。

    プロ機らしく、レリーズ時の速さも追求している。レリーズタイムラグは約60ms、ファインダー像消失時間は100msを実現している。ニコンやキヤノンのプロ機にはこれより速いものもあるが、とりあえず充分な速さだろう。ファインダー視野率は100%を実現している。

    フォーサーズは、対角長が36mm判フィルムのほぼ半分になる

    ボディやレンズに施されたシーリング。高い防塵・防滴性をもつ

    手ブレ補正機構は、超音波式のゴミ取り機構ごと動作し、補正する

    手ブレ補正機構は、縦横を別のフレームで独立して動く方式

    ライブビューの画面。E-3の特長のひとつ

    AFセンサー。E-3は世界最速のオートフォーカスを謳う

    強力なオートフォーカス性能

    E-3が最大の特長としてプッシュしているのが11点ツインクロスセンサーによる「世界最速」(後述)のオートフォーカスだ。プロ用で11点というと少なく感じるかもしれない。しかしそれぞれのAFポイントに2ラインのセンサーを並べ、さらにクロス配置とすることで、計44の測距データを元にピントを合わせている。これなら数としても充分だろう。他社製カメラがAFポイントを広く配置するのに対し、E-3は見かけ上のAFポイントの数よりも、それぞれのAFポイントでの測距性能を重視したわけだ。

    合焦の速さは、新しい超音波駆動のレンズに寄るところも大きいようだ。E-3と同時に「ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD」「ED 50-200mm F2.8-3.5 SWD」「ED 14-35mm F2.0 SWD」の3本のレンズが発表されたが、このうち「ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD」をE-3に装着し、テレ端で撮影した場合、世界最速のオートフォーカスになるのだという(2007年10月17日現在、オリンパス測定条件による)。"世界最速とはまた大きく出たな"と思ったが、それだけ自信があるということだろう。

    また、E-3はライブビューを搭載した点も新しい。しかも2軸可動式のモニターで、どんなアングルでもモニターを正対して見ることができる。このライブビューについてはのちほど触れよう。

    記録メディアはコンパクトフラッシュとxDピクチャーカードの両方が使える

    インターフェイスはUSB、ビデオ出力、X接点などを装備

    頑丈なマグネシウム合金ボディ

    縦グリップとして使えるパワーバッテリーホルダー「HLD-4」を装着したところ

    E-3と同時発表された「 ED 12-60mm F2.8-4.0 SWD」。今回はこのレンズを使用した

    こちらも同時発表の「ED 14-35mm F2.0 SWD」

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