【レポート】
Ewaldsson氏が強調するのは、サービス開始にあたってのコスト効果だ。Ericssonでは複数の方式をサポートした基地局などの開発を通じて、2G(第2世代)からのアップグレードを支援している。同社の最新の「RBS 6000」は、LTEにも対応する予定だ。これにより、サービスの人口カバー率を上げるとともに、サービス開始のコストを下げられるという。
HSPAの速度は進化している。当初下り最大3.6Mbps/上り0.4Mbpsだったが、下りは14Mbps、今年は変調方式に64QAMを導入することで21Mbpsを視野に入れているという。2009年には42Mbps、さらには80~160Mbpsを目指す。これらは標準化プロジェクトの3GPPで作業が進んでおり、拡張性を念頭に置いているという。
4Gの移動体通信方式への橋渡しとなるため「3.9G」と(場合によっては4Gとも)呼ばれるLTEでは、周波数帯域幅として1.4~20MHzをサポートし、高速化技術としてMIMOを導入する。上り/下りの分割はFDD(周波数分割)/TDD(時分割)の両方に対応するので、事業者は周波数帯の利用効率を改善できるという。今年1月に3GPPが仕様を承認、現在変更管理下にあり、3GPPリリース8に盛り込まれる予定だ。基地局側では、ソフトウェアアップグレードを可能にするほか、消費電力改善も考慮する。冷却装置不要な設置ソリューションなどを提供するという。
標準化活動では米IntelなどWiMAX陣営も活発だが、EricssonはHSPAの後継技術としては、3GPPのLTEにフォーカスする戦略だ。EricssonはWiMAX Forumに参加し、WiMAXの基地局開発を計画していたが、結局2006年に停止した。これについてEwaldsson氏は「スピードや技術が問題だったのではない。スケールがなかったため」と説明する。
W-CDMA/HSPAの採用が進んでいることから、LTEへの進化は自然と見る。既に仕様が完成しつつあるというメリットもある。WiMAXは「4G」とプロモーションされるが、ITU(国際電気通信連合)は3G標準として承認した。Ewaldsson氏はCDMA2000からLTEに移行する計画を明らかにしている米Verizonの例を挙げ、LTEの規模のメリットを強調した。Ericssonではドコモのほか、Verizonとの契約も発表している。
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