サイバー・コミュニケーションズ(cci)は先月、「2008年1月度cciメディア説明会」を開催した。同説明会は、広告代理店、媒体社向けにcciが手掛けるメディアレップサービスを紹介する説明会。cciをはじめ、cciと取引関係の深い4社による広告商品のデモンストレーションが行われた。

広告不況期は、ネット広告業界にはチャンス

まずはじめに、cciの代表執行役社長・最高経営責任者の長澤秀行氏が、「2007年の全米のインターネット広告費は200億ドルを超え、2011年には500億ドルを超えると予測されている。一方、日本の広告市場は昨年から厳しい状況で、多少ネット広告も影響しているが、まだまだ成長が続いていると認識している。今年の日本の広告市場は、広告主はウェブセントラルマーケティングに徹すると予想される。企業が広告宣伝費を縮小せざるを得ない状況の中でウェブを中心に消費者とコミュニケーションを図り、いかに消費者を誘導できるかにかかっていると言える。そういう意味では、企業が限られた宣伝予算を投じなければならない広告不況期は、ネット広告業界にとってはチャンスだ」と挨拶。

さらに「やみくもにネット広告を増やすのではなく、いかにネット広告を科学的・効率的に使っていくかを訴えていくことが重要。ネット広告やサービスが多様化し、ますます複雑になる中で、ネット広告は非常に高度でサイエンスに準じたスキルが求められることになる。メディアにそういう商品を提供しなければ生きていきない」とネット広告業界の課題を語り、「今までcciはメディアレップとして、さまざまなサービスを提供してきたが、今後はアドマーケットプレイスの主宰者として、効率的なネット広告の取引市場を生成し、アドマーケットプレイス事業の拡大を目指していきたい」と豊富を述べた。

楽天の広告事業展開

続いて、楽天 広告事業長の小林司氏が「楽天スーパーポイント」キャンペーンを中心に、同社の最新の広告ラインナップを紹介。同キャンペーンは、楽天の会員登録者を対象に、「楽天市場」や「楽天トラベル」など各サービスを1円利用するごとに1ポイント付与するもので、契約企業や出展店舗の商品やサービスの購買や会員登録の促進を目的としたものだ。以前から提供されていた、キャンペーン対象者にメールを配信してユニークコードを発行したうえで、指定されたURLをクリックするとポイントが付与される"ラッキーコード形式"と、ユーザのポイント口座に一括してポイントを付与する"口座番号形式"に加え、新たに"タグ埋め込み形式"を2008年1月から開始したと紹介した。

"タグ埋め込み形式"は、契約企業や出展店舗のページに直接タグを埋め込むだけでポイントを付与するシステム。「ポイントサービスは成果が出やすいので、クライアントからも好評だが、従来の方式では広告主から手間が掛かるという声があった。そこでクライアントが簡単にスーパーポイントを導入できるように新たな方式を開発した」(小林氏)という。

また、小林氏は楽天が提供する様々な商品やサービスの閲覧履歴を活用した、行動ターゲティング広告を準備中だと説明。「商品詳細ページまで見ることが多いのが楽天ユーザの特徴なので、楽天の行動ターゲティングはCTR(クリック率)が高い。PC、グルメといった、楽天の得意ジャンルでの広告主の効果を上げたい」と語った。そのほか、楽天市場を活用したタイアップ広告で外部リンクを始めたと明かした。

インタラクティブ広告業務支援システム「AD-SCRUM」

一方、cciは16日に発表した、次世代型インタラクティブ広告業務支援システム「AD-SCRUM」を紹介。AD-SCRUMは、cciがこれまでインターネット広告のメディアプランニング事業で蓄積したデータやノウハウをもとに開発された、インタラクティブ広告関連業務の支援システム。主に各種メディアプランニングのサポート機能と、広告業務フロー関連の機能からなる。従来、広告会社とメディアレップ、媒体社の間でそれぞれに行われてきたインタラクティブ広告関連の業務が、共通のウェブプラットフォームを通して簡潔に処理できるようになるのがポイントだ。

メディアプランニング機能では、インプレッション数やCTR、リーチ、フリークエンシーを加味して最適化されたメディアプランの作成をサポート。業務フローでは、受発注業務の管理機能や、進捗状況の管理、案件ごとに原稿素材を入稿する機能、レポート出力機能などが搭載され、それらをすべてウェブ上で管理することが可能だ。cciのBPR本部BPR部長 小椋祐二氏は「cciとしても広告業務の課題を多数抱えているが、当社の取引先である広告会社も同じだろうと考えている。我々の課題は我々だけでは決して解決できない。ネットマーケティング市場を拡大するという目標を掲げるcciでは、それらを一緒に解決することにより、広告会社もより業務に注力できるようにしたいと考えた」と、AD-SCRUMのシステム開発に至った経緯を明かした。