【レポート】

ISSCC 2008 - Microsoftの「サーフェス・コンピューティング」が誕生するまで

1 半導体集積回路技術もコンシューマを視野に

    Yoichi Yamashita  [2008/02/07]

    International Solid State Circuits Conference(ISSCC) 2008のテーマは「System Integration for Life and Style (生活とスタイルのためのシステム集積化)」である。ISSCCで消費者を強く意識したテーマが選ばれるのはめずらしいが、半導体技術の進展に伴う、高効率化や機能統合、マルチコア、大容量のフラッシュメモリーストレージなどの可能性を、いかにユーザーの生活を豊かにする機能に結びつけるかは今日の大きな課題である。多機能携帯電話やUMPCなど、新しいタイプのデバイスに対する消費者の関心が高まる中、非常にタイムリーなトピックと言える。本稿ではテクニカルセッション初日の午前中に行われた4本の全体セッションの中から、特に生活やスタイルへのインパクトに焦点を当てたMicrosoft ResearchのプリンシパルリサーチャーBill Buxton氏の講演内容を紹介する。

    Microsoft ResearchのプリンシパルリサーチャーのBill Buxton氏

    テーブル面上のインタフェースを人が直接操作して使用する「Microsoft Surface」

    Buxton氏は「Microsoft Surface」で採用されているサーフェス・コンピューティングやタンジブル・コンピューティングに至るまでの経緯を説明した。サーフェスは両手でディスプレーに触れるなど、デバイス(Surfaceの場合はテーブル型PC)表面での接触を通じた操作方法だ。タンジブルは物理的な実体を通じたコンピューティングで、同氏はグラスパブルとも呼んでいた。どちらも直感的な操作を実現するための技術である。アイディアやコンセプトが誕生したのは古く、Buxton氏もハードウエアデザインに取り組み始めた1970年代後半から手がけてきた。それがタブレットPCやiPhoneが現実になった今、近未来の情報機器のユーザーインタフェースとして注目され始めている。

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