【レポート】
今の小さな子ども達が大人になる頃――物心が付いたときからデジタル化/IT化された世界に接している世代が消費の中核になる時代、日本のメディアコンテンツ産業はどう変わるのだろうか。2015年に向けたメディアコンテンツ産業変革のシナリオを提示した。
テレビは国内のメディアコンテンツ産業の基幹的存在である。シナリオでは、テレビが2010年代に「NGTV」(NextGeneration TV:次世代型視聴環境)へと進化し、それを契機にこの領域の産業全体がクリエイティブ産業へと変革していくという予測が示された。
国内のメディアコンテンツ産業(テレビ、ラジオ、映画、新聞、雑誌、インターネットサービス、ビデオゲーム、音楽など)の市場規模は2006年で13兆9,890億円(出典:デジタルコンテンツ白書)であり、米国についで世界第2位である。しかし、2002年から2006年までの年平均成長率はわずか0.8%に留まっている。そのほか、インターネット広告の44%、ゲームの5.8%を除き、メディアコンテンツ産業はほぼ横ばい、あるいは微減であり、成熟の局面に入っている。
同社は昨年(2007年)9月に「コンテンツ消費に関する調査」を実施した。この調査結果によれば、消費者がメディアコンテンツに接触する時間と場は明らかに減少している。1年前と比べ、「接触が増えた」が「減った」を上回ったのは、「ネットのサイトを見る時間」「音楽ファイルのダウンロード数」だけで、「書籍の購入数」「映画館での映画視聴回数」「DVDなどの購入枚数」「音楽CDなどの購入数」など、既存のメディアコンテンツへの接触は軒並み低下している。
特に「テレビを生で視聴する時間」は全体で見ると、「増えた」が10%、「変わらない」が66%、「減った」が24%。さらに世代間では大きなばらつきがある。「減った」は40代で27%、50代は20%、60代は10%、70代は8%と、高齢者ほど少ない。これに対して、15~19歳は38%、20代は37%、30代は33%だった。
2011年には現在の地上波アナログ放送が停止し、「地上波デジタル放送」がスタートする。これに「対応予定なし」としている層がもっとも多いのは15~19歳で8%、これに次ぐのが70代の7%だった。「仮にテレビがなくなっても困らない」との意思表示が最多だっだのも15~19歳で33%、2番目に多かったのは20代の24%だった。
今までは「地上波アナログ放送の終焉で、高齢者がテレビを視聴しなくなるのでは」との懸念があった。しかし、この調査結果からは若年層ほどテレビ離れが進んでいくという可能性があるといえる。
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