ドイツのFreiburg大学のグループは、6角形構造を基本ブロックとするFPAAを提案し、実際に0.13μm CMOS processを用いて、186MHzの利得帯域幅を有するフィルタを構成した(講演番号3.3:A continuous-time hexagonal field-programmable analog array in 0.13um CMOS with 186MHz GBW)。

OTAのGmをスイッチすることでFPAAの構成要素を実現しリコンフィギュアラブルなフィルタの構成を実現している。6角形のブロックを基本ブロックとする。基本ブロックには7個のOTAとCMFB、bias回路を含む構成となっている。この6角形の基本ブロックを7つ使い、6角形を形成し(蜂の巣のように配置)、その中の構成要素のOTAのGmをスイッチでON/OFFしてフィルタを構成する。

提案手法の回路を0.13μm CMOS processで試作して評価している。電源電圧は1.2Vである。まずはフィルタの基本構成ブロックである積分器(今回は有損失積分器)を構成した。OTAをスイッチすることで遮断周波数と通過域利得を可変であることを確認している。利得の可変範囲は-15dBから15dBであり、遮断周波数は15MHzから130MHzであった。また、6次のBPFを構成し中心周波数が28MHzから82MHz まで可変であることを確認している。