PMA 08 - αのフラッグシップモデルは年末登場、αのラインナップが完成へ

米国ラスベガスで31日(現地時間)から開幕したカメラショー「PMA 08」の会場で、ソニーはα350/α300に関するプレスカンファレンスを開催。α350/α300について解説するとともに、αのフラッグシップモデルについて「今年年末に発売する」(デジタルイメージング事業本部AMC事業部長・勝本徹氏)ことを明らかにした。

ソニーのαフラッグシップモデルは昨年、同じPMA上で開発が発表され、同時発表の中級機はα700として登場したが、その全容はいまだに明らかになっていない。今回ソニーは、フラッグシップモデルの一部スペックを紹介。

撮像素子には、PMA開幕直前に発表されたフルサイズの2,460万画素CMOSセンサー「Exmor」を採用。従来のAPS-CサイズCMOSセンサーの2倍の大きさのセンサーで、これだけの大きさでありながらボディ内手ブレ補正「Super SteadyShot」を搭載。シャッタースピード換算で2.5～3.5段分の手ブレ補正効果が得られるという。

とはいえ、今回明らかにされた情報としてはこの程度だが、ソニーではフラッグシップモデルを今年末に投入することで、αのラインナップをエントリー向けからフラッグシップまで完成させる。「αのパワフルなラインナップが完成する。αはメインステージに進み出す」(同)と強い意欲を示す。今後同社ではレンズ群の強化も図るとともに、ラインナップ完成後はさらにソニーらしさを盛り込んだ製品の開発にも取り組んでいきたい考えだ。

今回発表されたα350/α300に関しては、スペック自体は前記事を参照して欲しいが、α350/α300はコンパクトデジカメからのステップアップユーザーをメインターゲットにしたエントリーモデルで、そうしたユーザーはデジタル一眼レフに対して高画質、高速なAFを望んでいるのに加え、α100ユーザーへのアンケートではライブビューへの要望が最も高かったという。これに応えるため開発されたのがα350/α300で、独自の「Pentamirror Tilt mechanism」とライブビュー専用CCDの搭載によって、ライブビューをしながら高速なAFを可能にした。

さらに可動式の液晶モニタを搭載することで、ファインダーをのぞくことなく快適に撮影できるように工夫をした。これによりコンパクトデジカメのように手軽に撮影できるようなカメラを目指した。ライブビューでも9点AFによる多点測距も可能で、AF自体もα100に比べて約1.7倍高速化したという。ファインダーをのぞいての撮影では、モデルが身構えることもあるが、モニタを見て話しながら撮影すればより自然な笑顔が撮影できるといったメリットを挙げつつ勝本氏は、「自由な撮影スタイル(Freestyle shooting)を実現する」のがα350/α300のライブビューだと話した。

また、ソニーでは新レンズとして「Vario-Sonnar T* 24-70mm F2.8 ZA SSM」「70-300mm F4.5-5.6 G SSM」という2本の超音波モーター(SSM)内蔵レンズを投入予定で、今後もSSM内蔵レンズを拡充していく意向を示している。αのフラッグシップモデルとともに新レンズ群が参考出展されていたが、いずれも特に詳細は明らかにされなかった。