【レポート】

「セキュリティ、なめんなよ!」 なめねこも一緒に情報セキュリティ強化宣言

「セキュリティ、なめんなよ!」―。IT環境をはじめ情報を守る安全性の向上を目指し、情報セキュリティ対策推進コミュニティ運営事務局は31日、都内で記者発表を行った。政府機関である情報セキュリティ政策会議が2月を啓発強化月間と位置付けており、今後、101の企業・団体が共通のロゴを活用しウェブ上を中心に啓発活動をPRする。そのロゴには、80年代に一世を風靡し、近年ブームが再燃しつつある「なめんなよ猫(なめねこ)」が起用された。

「なめねこ」をキャラクタに起用し、情報セキュリティに関する啓発活動を行なう

セキュリティ対策への関心度が高まる

啓発活動は「みんなで『情報セキュリティ』強化宣言! 2008」と題されており、昨年に続き2年目。昨年の参加企業・団体は73であったことから、セキュリティ対策の重要性が高まっていることを示している数字といえそうだ。

この日の記者発表では、活動に携わる企業・団体の担当者から力強い決意表明が聞かれた。とりわけIT業界にとって、現代社会において必須のインフラとなったネットの整備は急務となっている。

マイクロソフト日本法人社長 ダレン・ヒューストン氏

マイクロソフト日本法人のダレン・ヒューストン社長はまず「中小企業はセキュリティ面の恐れから、まだITを活用しきれていないのでは」と懸念を示した。安全性向上に向けた同社の取り組みとして、「テクノロジー自体の安全性」「シンプルで実践的なガイダンス」「一丸となったパートナーシップ」の3項目を軸とした。

同社の高橋正和チーフセキュリティアドバイザーは、詐欺的な手口など複雑化する"ネット攻撃"や、子どもを中心とした利用者の拡大など情報セキュリティにおける当面の課題を説明。経団連など、セキュリティとは一見結びつかない団体が活動を後援していることを踏まえ、結束の輪が広がっていることに手応えを掴んでいるようだった。

プロバイダ運営側の立場でスピーチしたNECビッグローブの飯塚久夫社長は、「失礼ながら」と前置きしつつ、ネットユーザーもセキュリティについて積極的に理解を深めるよう訴えた。ネットの「中の人」たちがどれだけ尽力しても、使う側のモラルが低ければ努力は報われないだろう。

「なめねこ」をキャンペーンキャラクタに起用

30代以降の読者の方にはお馴染みだろうが、「なめねこ」は暴走族風のコスチュームを着たネコのキャラクタだ。「死ぬまで有効」との有効期限が表記された免許証など、その愛らしさから1982年をピークに関連グッズが大流行した。2005年には、20年以上の沈黙を破り再びグッズが生産されるように。2006年、東京都と警視庁の暴走族追放強化キャンペーンのポスターに登場するなど、再び注目を集めている。

今回、セキュリティ対策のロゴに起用されたことを受け、この日は「なめねこ」のプロデューサーである津田覚氏もゲスト出演。「わたしが子どもなら、ダメだと言われると余計に見たくなる。なぜダメなのか、きちんとした説明が必要」と話し、とりわけ子ども向けのネット利用について要望を出した。

ボットの危険性をクイズ形式で紹介。「台所にゴキブリが1匹いると、見えない場所に100匹はいる。ではボットに感染したPCが1台あったら……」

記者発表中には、最新のウイルス「ボット」についても報告がなされた。ボットに感染すると、ネットを通じ自分のコンピュータが外部から不正に遠隔操作される恐れがある。感染したこと自体に気がつきにくく、対処が後手に回るのが特徴だ。

新種のボットは1日に100種もの数が見つかっているという。報告した有村浩一氏(日本データ通信協会 テレコム・アイザック推進会議 企画調整部長)は「ウイルスも、かつてはいたずら目的だったのが営利目的に変化している」と警鐘を鳴らす。

不安は承知のうえでネットリテラシーの向上を

情報セキュリティ対策は何もウェブに限った話ではない。社会や企業にも守るべき情報は数多く存在する。大成建設の木内里美情報企画部長は、多々あるパートナーと仕事をする中で、秘密情報を与えることもあれば預かることもあることの難しさを吐露した。

「情報を共有した場合、1社だけがセキュリティを向上させたのではリスクは削減されない」。社会全体で共通認識を持ち、対策に臨まなくてはならない現実は、目の前まで迫っている。

情報セキュリティ政策会議は2月2日を「情報セキュリティの日」と制定しているが、看板のみでは何も動き出さない。2年続けて民間の企業・団体が実践的な活動を見せているが、国を挙げての意識高揚は今後、不可欠となるはずだ。

政府側から記者発表に出席した内閣官房情報セキュリティセンター、川野真稔参事官補佐は、あるデータを披露した。「ネット利用に関し、日本人の45%が不安を感じている」。安全かつ満足できるネット生活を、市民は得ることができていないということだろうか。

川野参事官補佐の解釈は若干異なった。「不安度として高い数値ではあるが、不安と感じること自体は悪いことではない。不安な上で、必要な知識をつけていかなければ」と強調し、ネットリテラシー向上を呼び掛けた。

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