【レポート】

新サービスが続々登場する韓国IPTV業界、"三つ巴"の戦いに「新勢力」も参入

1 米国企業も巻き込み、Hanaro、KT、LG DACOMの3陣営の競争激化

    佐々木朋美  [2008/01/30]

    韓国でIPTVサービスを展開する3陣営に新勢力を加えた企業群が新たなサービスを続々と打ち出すなど、活発な動きを繰り広げている。新たに国会を通過した法案がコンテンツ強化の流れに寄与するなど、社会的な背景も見逃すことができない。韓国IPTV業界の最新の動きにどのような意味があるのか、レポートする。

    人気ドラマや検索機能…新サービスが続々登場

    現在、韓国で行われているIPTVサービスは、Hanaro Telecom(以下、Hanaro)が運営する「Hana TV」、KTが運営する「Mega TV」、LG DACOMが運営する「My LG TV」の3陣営だ。いずれも自社のネットワークを持っている基幹通信事業者が、IPTVサービスを提供しているという状況にある。競合サービスより多くの顧客を取り込むため、この3陣営が激しい競争を繰り広げている。

    KTの「Mega TV」で利用可能となった「Naverチャンネル」の画面。検索語を入力するテキストボックスのほか、人気急上昇中の検索語や、おすすめVODなどが紹介されている

    "三つ巴"で争う状況の中、Hanaroはこのほど、ウォルトディズニーとコンテンツ契約を結び、Hana TVで、ウォルトディズニーによる映画やドラマなどのコンテンツを提供すると発表した。

    この提携により、「パイレーツ・オブ・カリビアン」などのハリウッド映画はもちろん、「グレイズ・アナトミー」などの人気ドラマもHana TVで放映されることになる。実は現在、韓国では米国ドラマのちょっとしたブームが巻き起こっており、こうしたコンテンツが小さくない人気を呼ぶことが予想される。

    Hanaroは既に、ワーナー・ブラザース、ソニー・ピクチャーズ、20世紀フォックス、ユニバーサルスタジオ、パラマウント、MGMの7社と、Hana TVへのコンテンツ提供で提携している。今回コンテンツを提供することが決まったウォルトディズニーまで含めれば、ハリウッドの7大メジャー映画会社のコンテンツを全て提供できることとなる。このことからも、HanaroがIPTVに大変な力を入れていることがうかがえる。

    一方、KTはこのほど、検索ポータルの「Naver」を運営しているNHNと提携し、Mega TV上でNaverによる検索ができるサービスを開始した。

    KTの「Mega TV」で利用可能となった「Naver すぐ検索」の画面。Mega TVの映像コンテンツなどを見ている際、気になる事柄をすぐに検索できる。おすすめ/人気検索語なども一緒に紹介されている

    同サービスは、Mega TVのコンテンツを見ている途中でNaver検索できる「Naver すぐ検索」と、Naverが運営するテレビ専用のポータルサイトを、別のチャンネルを通じて提供する「Naverチャンネル」の2種類がある。

    Naver すぐ検索では、例えばMega TVで料理番組を見ている最中、気になる食材が出てくれば、文字通り"すぐに"検索できる。他の多くのネットユーザーが検索している検索語なども同時に表示されるほか、検索結果として、PCでNaver検索をしたのと同じ検索結果だけでなく、Mega TV内の関連VODのタイトル情報も見ることができるようになっているのも特徴だ。

    NHNは今後、Mega TVに対し、子供用ポータルの「Jr.Naver」や、ゲームポータルの「Hangame」が保有するコンテンツも提供する予定で、IPTV業界の中でも、その存在感を強めつつある。

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