強力なアプリケーション間の連携

Adobe Creative Suite 3 Production Premiumには非常に多くのアプリケーションが含まれるが、単純に複数のアプリケーションを同梱しただけではなく、アプリケーション間の連携がスムースに行えるのがこのスイートの特徴といえるだろう。そんな連携を可能にしているのがAdobe Dynamic Linkであり、Adobe Bridgeである。特にAdobe Bridgeは制止画、ムービー、オーディオなど各種素材の、表示、検索、並べ替え、ファイル名変更、移動、削除、メタデータの編集などを行うことができる。まさにCS3の中核として機能し複数のアプリケーション間のデータのやりとりを効率的に行うことが可能だ。また例えばAfter Effects各種エフェクトやSoundboothのスコアなど、それぞれのアプリケーションで使用する効果などを管理しプリビューすることもできる。

各種ファイルを管理することが可能なBridgeだが、それぞれのアプリケーションではエフェクトやテンプレートの参照画面としても機能する。この例ではAfter Effectsの3Dテキストを一覧して動きをプリビューできる

Adobe Creative Suite 3 Production Premiumは単なる映像編集環境にとどまらず、アプリケーション間の連携まで非常によく練り上げられた統合映像製作環境としてうまく機能している。価格が26万1,000円で、14万8,000円のFinal Cut Studio 2よりも高価と思われているが、映像素材の製作に欠かすことのできないPhotoshop、Illustrator、そしてWeb上での公開に必要なFlashがワンパッケージになっていることを思うと初期投資としてはお買い得といえるだろう。