米Sony Electronicsは1月6日(現地時間)、CES開幕前直前の米ラスベガスでプレスイベントを開催し、メインストリーム向けデジタル一眼レフカメラの新製品「DSLR-A200」を発表した。DSLR-A100(日本国内ではα100)の後継機となる。米国では2月出荷開始予定で、DT 18-70mm f3.5-5.6が組み合わせられるレンズキットの価格が700ドルとなっている。

「DSLR-A200」を持つシニアバイスプレジデントのSteve Haber氏

A100に比べると、A200は高速で、軽く、そして使い勝手が向上したという。撮像素子は有効1020万画素のAPS-CサイズのCCDで画像処理エンジンは「BIONZ」と、スペックシート上からは分かりづらいが、AF速度がA100の1.7倍高速になり、AF予測コントロール性能やノイズ処理が向上したという。サイズは130.8×98.5×71.3mmで、重量が532グラム。A100よりも13グラムほど軽い。

液晶モニターが2.7型 (23万ドット)のClearPhoto LCDになった。モードダイヤルがα700と同じ左上に配置され、背面液晶モニターに表示される機能メニューを通じて各設定の確認・変更を行える。バッテリー残量のインジケータを%表示でき、より正確に充電のタイミングを予測できるようになった。またA100よりもシャッター音が静かになったという。

シャッタースピードで2.5~3.5段の手ぶれ補正効果があるSuper SteadyShot、撮影状況に応じた自動補正機能Dレンジオプティマイザー 、CCD表面のゴミやホコリを除去するアンチダスト機能を装備。画像の記録形式は、JPEG、RAW、RAW+JPEG。対応メディアはCompactFlash Type I/II。Memory Stick Duo対応のアダプターが付属する。

アクセサリーに、A100では用意されなかった縦位置グリップ (VG-B30AM)が追加される。 InfoLITHIUMバッテリーを2本搭載でき、フル充電で最大1500枚の撮影が可能になるそうだ。

縦位置グリップを装着したDSLR-A200

ファンクションダイヤルがなくなり、モードダイヤルのみに

背面にFnボタンが追加されている

かざすだけで実効375Mbpsのデータ転送「TransferJet」

プレスイベントではA200の発表に続いて、近接無線転送技術「TransferJet」の開発が明らかにされた。対応機器同士を3センチ以内の距離に近づけるだけで自動的に接続し、最大560Mbps(実効レートで375Mbps)の高速データ転送を可能にする。接続設定が複雑で不安定という無線技術のイメージを覆し、シンプルかつ快適なデータ転送を実現するのが狙いだ。例えばデジタルカメラをテレビの上に置くだけで写真を画面に映し出したり、携帯電話をパソコンにのせて携帯で購入した音楽を転送したりと、多種多様な機器を結ぶユニバーサルインタフェースとして考えている。放射電磁界を用いた無線アンテナではなく新開発のカプラが採用されており、近距離のみで高利得が得られ、距離が離れると急速に減退する。他の無線と干渉しないという特徴も備える。

近接無線転送技術「TransferJet」

テレビサイトPC、TPを用いた利用例

ブースではデジカメをのせるだけで自動接続、画像を自動転送するデモを披露