【インタビュー】

カセットテープからネットへ、演歌を新時代へと導く大川栄策の思いとは

1 従来の大川とは違う、新しい切り口を

 
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まもなく歌手生活40周年を迎える大川栄策氏が、(PCや携帯電話でダウンロードする)ネット配信オンリーの楽曲提供を開始した(配信サイトはこちら)。しかも12週連続でリリースするという。いまだにCDはおろか、カセットテープすら現役である演歌界を考えると実に大胆な企画だといえる。演歌界の大御所をネット配信に踏み切らせた理由とは。そして意気込みはいかなるものか。お話をうかがった。

デビュー40周年を迎える演歌歌手、大川栄策氏。なんと12週連続で新曲をリリースするのだが、いずれもネットのみで配信される

従来の大川とは違う、新しい切り口を


――ネット配信のみの楽曲リリースは演歌界初の試みですが、今回の企画はどのような経緯で始まったのでしょうか?

2007年11月21日~2008年2月6日の毎週水曜日に12曲の新曲を配信。iTunes Storeなど楽曲配信サイトのほか、携帯電話からもダウンロードできる(詳細)

コロムビアの広瀬社長との会食の席で「若い頃は多くの作品を、それこそ一日で6曲も7曲も聴いてレコーディングしたなぁ」って、思い出話で盛り上がってね。また、そこで社長のほうから「従来のパッケージだけではなくて、ネット配信にも力を入れていきたいんだ」という話もあった。じゃあ、昔を思い出して合宿でもして、多くの作品を一度に作っちゃわないかい、ということから話がスタートしたんですよ。演歌界を盛り上げるためにもね。

――連続12週、12曲もの楽曲をリリースするというのは驚きました。6人ものディレクターが関わっているということですが

従来のパッケージでの曲とネット配信の曲では、お客さんの層が違うんじゃないかな。例えば熟年層だけじゃなくて、若い人も興味を持ってくれるかもしれない。そういうこともあってネット配信専用のソフトを企画してみようじゃないかと。それで従来のディレクターではなくて、J-POPであったり、フォークであったり、さまざまなディレクターに参加していただいたんですよ。

それに、初めての人たちと仕事をすることで、大川の新しい切り口も見えてくるかもしれないし。40周年ということもあったので、新たな気持になって皆さんに一切任せてみよう、ディレクター自身が考える大川像を自由に作ってみてください、というようにお願いしたんです。

――大川さんといえば「さざんかの宿」など、しっとりと男女の心模様を聴かせるイメージがあります。ネット配信の楽曲は、そうした従来のものとは違うということですか?

そうそう。今回は以前の僕が持っていたイメージをまったく抜きにして、違った世界を模索してみた。実際、作詞の先生も、作曲の先生も、初めて仕事をする方が半分以上いたんですよ。ディレクターが違えば進め方も違う。ミキサーさんも違う。携わる方が多かったので、最初に言っていた合宿みたいな形で作るのはどうしても無理で、9月からレコーディングを始めて終わったのが先週の金曜日(2007年12月14日)。

その間に新曲のプロモートの準備やツアーもあったりして、なかなか進まなくて大変でしたけど非常に楽しかった。面白かったですよ。

――カラオケでは難しい曲が多いと評判の大川さんでも大変でしたか?

ポップスありね、フォークありね、昔の懐かしいムード歌謡あり。これは大川には荷が重いんじゃないかな、という作品もあったからね。僕にとっても大きなチャレンジ。40年目にして、新たな世界がずいぶんと開けた気がしてますよ。

――現在までの反響はどうですか?

昔の曲も一緒に配信しているけど、それよりも反応がいいみたい。やっぱり、これ(ネット経由)でしか聞けないからね。

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インデックス

目次
(1) 従来の大川とは違う、新しい切り口を
(2) 年配の方にも、インターネットは身近な存在
(3) タンスの大川からネットの大川栄策へ

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