本稿では、無料で使えるグラフィックソフトのGIMP(the GNU Image Manipulation Progra)を使って、デジカメなどで撮影した写真の画像加工を行います。

GIMPは無料で利用できますが、日本で言ういわゆる"フリーソフト"ではありません。オープンソースという形態で、著作権を保護しながら他の誰でもソースコードを改変・再配布できるような形式で作成しているソフトです。エンドユーザの筆者などから見ると、地球のどこかで誰かがオリジナルのプログラムを開発し、別の人が筆者の環境でも簡単に使えるように改変し、それを使わせていただいてるわけです。

そういうわけで、GIMPはいろんなOS向けにリリースされています。Windows版、Mac OS X版(Intel版とPowerPC版)、UNIX版、さらにインストール方法の異なるバージョンなどもあります。ちなみに、あくま有志による開発ということもあり、トラブルなどに対する保証はありません。

現段階で、簡単にインストールできるように改変してある最新版としては、Windows版とMac OS X版ともに2.4.2が出ており、gimp.orgからダウンロードできます。

またMac OS X版の場合は、AppleのX11パッケージを別途インストールする必要があります。X11は、OS Xのインストール用ディスクを利用し、カスタムインストールでX11を選択します。バージョンによって細かな違いがあるかもしれませんが、時期の近いバージョンなら、きっと似たような操作で、同じような結果を出していけるでしょう。

現在では、画像加工ソフトのみならず、年賀状ソフトなどにも画像加工機能を備えるユーティリティーが付いていることが珍しくありません。それらの多くは、多少なりともPhotoshop風な操作やコンセプトを継いでいるように見えます。本稿では、GIMPで画像を加工していくわけですが、GIMPで覚えた画像ソフトの使い方の中には、他の画像加工ソフトでも応用できるでしょう。

Mac OS XへX11のインストールに関する注意点

カスタムインストールでX11を追加します

10.3の場合は、米AppleのサポートページからX11パッケージ(X11User.dmg)をダウンロードします。10.4以降の場合は、DVDに入っているのでダウンロードの必要がありません。

Mac OS X Leopardの場合は、X11について不具合が報告されています。Xquartz projectなどの情報を必ず参照してください。